2019年4月5日、フォルクスワーゲン グループと中国のガンフォンは、バッテリー生産に必要なリチウムの長期にわたる供給に関する覚書を締結した。
フォルクスワーゲン グループでは、今後、10年間で70モデル以上の電気自動車を発売する予定で、バッテリーの原料であるリチウムの確保が大きな課題になっていた。今回の合意により、必要量のうちのかなりの部分を確保できることになる。
フォルクスワーゲンAG コンポーネンツおよび調達担当取締役のDr. シュテファン・ゾンマー氏は、「フォルクスワーゲン グループは今後10年間で、70モデル以上の電気自動車を発売する予定です。つまり、2025年に納車する車両の約4分の1が電気で動くことになります。しがって、セル生産用の原材料に対する当社の需要は、今後数年間で急速に増加するでしょう。私たちは、早い段階でこの需要分を確実に確保しなければなりません。そのため、重要な原料であるリチウムに関する長期的な合意をガンフォンとの間で締結したことは、私たちが電気化攻勢を実行するうえで、非常に重要な戦略的意義があるのです」と述べた。
なお、フォルクスワーゲン グループとガンフォンは、リチウムの供給に加えて、電池のリサイクルや固体電池などの分野でも協力することを合意している。
(Text by Satoshi Ubukata)