外国勢のいない東京モーターショーなんて......ということで、4年ぶりに行ってきました、フランクフルトモーターショー(IAA)!
さっそく中に足を踏み入れると......暑い。外はひんやりしてちょうどよかったのに、ホール3の1階は異様な熱気に包まれています。しかも、気が遠くなるほどのクルマの数! この時点で、同行したマキムラ編集長は、VW、アウディ出展車の"全車押さえ"をあきらめたようです(笑)
チケットの都合でプレスデイ2日目、9月16日だけの取材になりましたが、そのぶん充実(というか詰め込みすぎ!?)の1日でした。
プレスルームに余計な荷物を預けて、最初に向かったのがホール3、フォルクスワーゲングループの各ブランドがここの1階に集結しています。ホール前にはマルチバンがずらり。 写真にはありませんが、手前にはフェートンやA8なども並んでいます。
僕の仕事はというと、某自動車専門サイト向けに主立ったブランドのレポートを書くのと、ワールドプレミア(世界初公開)のクルマを撮影することです。結局は写真撮影が忙しくて、話題のクルマを見る時間が限られてしまいましたが、それを見越して、VWとアウディくらいはしっかり見ておこうかと。
まず手始めに、「ゴルフヴァリアント」をチェック。オーナーとしては当然でしょう。顔はすっかりゴルフ6ですが、他はあまりかわりません。
プレスにとっては、興味の対象から外れているようで、まわりには誰もいません。写真を撮るには最高の状況......スタッフ多すぎ(笑)
ゴルフヴァリアントの展示スペースとは打って変わって、コンセプトカーのまわりは人だかりです。ボンネットは開いたままだし、ドアは開けたり閉めたり。撮影の人もひっきりなし。これじゃあ写真が撮れません。この状況が、その後もずっと続きます。カメラマンって大変なのね。それでも、昨日のプレスデイ1日目よりも人が少ないというのだから、どれだけ混雑していたのやら......。
とりあえず、コンセプトカーの「L1」と「E-Up!」を押さえたら、次なる標的である「ゴルフR」を探します。こっちは空いてる!
てっきりアウディTT RSの2.5L直列5気筒ターボが載っていると思ってましたが、実際は2.0L直列4気筒ターボなんですね。最高出力は199kW(270ps)とアウディTTSよりわずか2ps控えめです。駆動方式はTTSと同じ第4世代ハルデックスを用いたフルタイム4WD「4MOTION」です。
Rモデルだけに、内外装ともゴルフGTI以上に特別な雰囲気でまとめられています。かなり、そそられるクルマでしたよ。
セアトとシュコダをはさんで反対側にあるのがアウディのブース。アルミの鏡面仕上げのボディを身にまとうR8 5.2 FSIクワトロが出迎えてくれました。
アウディブースのお目当ては、「R8スパイダー」。サイドブレードがないと、印象がガラリと変わりますね。ASFのおかげで、ボディ構造の重量がクーペに対して6kgしか重くなっていないのは凄い!
来年の「Audi MUSIC Meets ART」はぜひこれで(笑)
"フォルクスワーゲングループ館"のなかで一番目立っていたのが、ランボルギーニ・レヴェントン・ロードスターかな。マットシルバーの塗装からして、凄みがあります。
ちなみに、クルマの脇におねえさんが立っているのは、イタリアのブランドくらい。東京モーターショーとはまるで雰囲気が違います。
今回、ポルシェはホール5にブースを設けましたが、次回はフォルクスワーゲン館に入るのでしょうか? そうなると、ホール3の1階では手狭ですね。上の階も使って、ホール3貸し切りか!?
時間も限られているので、ここからはペースを上げて、東のメルセデス館から西のBMW館まで、取材・撮影を進めていくことにします。ちなみに、ホールをまるごと使っているのはメルセデス(とスマート)とBMW(とミニ、RR)だけで、それ以外はひとつのホールにいくつかのブランドが雑居しています。
自動車メーカーが入る展示ホールは2、3、5、6、8、11の6つで、端から端までが離れているので、移動にはプレス向けのシャトルを使います。といっても、バスではなく、各ブランドがいろいろなモデルを提供。こういう場所なので、環境に配慮したクルマが多く、たとえばVWならゴルフの"ブルーモーション"、BMWも"4.5L/100km"(100km走行あたりの燃料消費率が4.5L、つまり燃費が22.2km/L)とデカデカと書かれた3シリーズなどで低燃費をアピールしています。
←ホールとホールのあいだにはこんな展示も。今年のニュルブルクリンク24時間に参戦したCNG仕様のシロッコ。環境にやさしいクルマが、いたるところに展示されているという印象です。
いろいろなブースがあるなかで、展示の美しさではメルセデス・ベンツがMyナンバーワンでした。ホール2貸し切りのメルセデスは、1階がメイン、2階がサブで、2階から1階が見下ろせるデザインになっています。SLS AMGのコーナーこそごったがえしていましたが、スペースに余裕があるためか、それ以外は比較的見やすく、展示そのものも品があって、ブランドイメージの向上に一役買いそうです。
←これはホール4にあるミニカーショップ。過酷な取材を忘れさせるオアシスです(笑)
というわけで、かけ足でホールを巡りましたが、日産やホンダ、GMがいなかったり、自動車メーカー以外の出展も減少して、開いていないホールがあったりと、さびしい部分も多々ありましたが、参加しているドイツ、フランスあたりのメーカーは、東京がなくなったぶん、このフランクフルトに展示を詰め込んできた感じがあって、とても見ごたえのあるショーでした。
あぁ、来てよかった!
でも、仕事はこれで終わりではなく、閉館時間までプレスルームから写真を送り、送りきれなかったぶんはホテルのバーにPCを持ち込んで(だって、部屋だと無線LANがつながらないんだもん!)ひたすらサーバーにアップロード。努力の甲斐あって、某自動車専門サイトには僕が撮った写真が約120点アップされていますので、よろしければそちらもご覧ください。(笑)
さあて、明日はアウトシュタットだ!