110518bs001.jpgフォルクスワーゲンを所有するということに対して、皆さんはどのような意識をお持ちでしょうか。




昔からフォルクスワーゲンのファンで、クルマはフォルクスワーゲン以外に考えられない! という、ブランドロイヤリティの高い方もいらっしゃることでしょう。また、フォルクスワーゲンに乗っていれば間違いはないだろう、という保守的な考えで選ばれる方も多いはずです。もちろんここでいう保守的とは、どこに乗りつけても恥ずかしくないブランドであり、他の輸入車ブランドよりも控えめで華美な印象はないという意味です。また、初めて乗る輸入車として、フォルクスワーゲンの安心感を購入理由にあげる方も少なくありません。
 このように、いくつかのユーザーイメージを並べてみると、フォルクスワーゲンのブランドイメージは具体的に確立されていることが想像できます。キーワードとしては、インテリジェンス(知的)、スタンダード(正統)、安心、安全あたりがフォルクスワーゲンを表現するには相応しいようです。
 とくにインテリジェンスについては、フォルクスワーゲンのブランドイメージと直結するものです。これについて、私はフォルクスワーゲンの新人向け研修を手掛けていた頃、参加者の方々にいつもこんなお話をしていました。

「想像してみてください。同じような佇まいの住宅が並ぶ閑静な街並みがあります。それぞれの家には1台分の駐車スペースが設けられています。そこにメルセデス ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4、アルファ 159、トヨタ クラウン、フォルクスワーゲン パサート・・・などのクルマが駐車されています。
 さて、皆さんはそれぞれの家についてどんなイメージを抱きますか? どんな家族構成でしょうか? ご主人はどんなお仕事をなさっている方でしょう? 趣味は? ペットは? どんなファッション? どんなお店に食事にいく? など、どんどんイメージしてみてください。いかがでしょう。所有するクルマによって、明確にイメージが変わることに気付きませんか? 
 Cクラスの家はブランド志向で流行に敏感、もしかしたら少々見栄っ張りな方かもしれません。BMW 3シリーズの家はきっとご主人がスポーティ派なのでしょう。アクティブな奥様がウィークデイにスポーツクラブへいく足としてBMWを活用しているかもしれません。アウディ A4の家はメルセデス ベンツやBMWよりも、よりオシャレで洗練されたクルマを求めた結果かもしれません。アルファ 159の家はラテン系のクルマが好きで、家の中や持ち物もイタリアンブランドで統一されているのでしょう。クルマにまつわる小物や書籍などがリビングルームや書斎に並べられている様子が目に浮かびます。クラウンの家は、これまで輸入車には目もくれずクラウンこそ世界一のサルーンであるという自負をもっているかもしれません。ですがクルマ以外は輸入ブランドが好きだったりする傾向にあります。
 そしてフォルクスワーゲン パサートの家。パサートがガレージに収まっているだけで他の家と比べると知的な印象を受けるはずです。きっとよいモノを選ぶ選択眼をお持ちの方でしょう。ご主人は厳選したよい製品を積極的に身近に置き、長く愛用する方というイメージです。それらは知る人ぞ知る逸品で、使い込むほどに馴染む上質さを備えているはずです。流行に左右されず、確立されたライフスタイルをお持ちだということが想像できます」

 この話は、あくまでも勝手な想像にもとづいたものですが、なんとなくフォルクスワーゲンというブランドイメージと合致します。
 もともとフォルクスワーゲンに華美な印象はありません。それにもかかわらず長きにわたり多くの方々から愛されているのはなぜでしょうか? それは、高品質な素材を用いて丁寧に真面目に作り上げているということ。それによりすべてのモデルはトータルバランスに優れ、あらゆるニーズに確実に応えられる機能と性能を備えているからです。つまり、乗れば乗るほど、使えば使うほど馴染み、いつの間にかユーザーは手足のように扱えるのです。
 私は1984年式のゴルフCiを購入して以来現在まで、ずっとフォルクスワーゲンを所有してきました。ポロ、ゴルフ、ジェッタ、ニュービートルというベーシックな性能をもつモデルです。仕事柄、あらゆる自動車メーカーのさまざまなモデルに乗る機会がありますが、フォルクスワーゲンがもたらす安心感は絶大です。疲れた身体を委ねるには最適な空間を提供してくれ、いついかなるときにも確実にコントロールでき期待どおりの性能を発揮してくれる。そんな信頼感を抱くことができるのです。
 これがフォルクスワーゲンです。

(Text by S.KIKUTANI)


菊谷 聡(きくたに さとし)
輸入車最大手ディーラー勤務後、CARトップ編集部副編集長を経て現在は自動車専門コンサルティング会社を経営するかたわらエディターおよびライターとして活動。また、自動車を絡めたライフスタイルを中心とした講演、自動車メーカーのセールス研修コンサルタント&インストラクター、企業オーナーのパーソナルコーチとしても活動中。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。伝説のVWバイブル"BREEZE"誌においても、生方編集長の元寄稿をしていた経歴をもつ。

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