
e-up!以外にも、現在発売中のメーカーEVやコンバートEVが集結。会場では、津々見友彦さん、石井昌道さん、片岡英明さん、熊倉重春さん、斎藤聡さん、桂伸一さん、斉藤慎輔さん、吉田由美さん、諸星陽一さん、飯塚昭三さん、川端由美さんといったモータージャーナリストの同乗試乗ができるとあって、受付には長蛇の列ができました。

今回は、展示車のe-up!をじっくり見ることができました。そこで発見が!日本仕様には200Vの普通充電用ポートがボンネット内部に装備されていますが、ポートのフタを裏返してみると「ポルシェ」の文字。グループ会社なので共用化は当たり前ですが、ちょっとうれしい。

不安な点もあります。ボンネットを支えるステーが小さいので誤って折ってしまうことが多いそうです。ガソリン仕様up!からe-up!に進化するにあたってはホイールハウス内にインナーフリースが装着され、遮音性が強化されています。EVの静粛性を犠牲にしないようロードノイズ対策がされているというわけです。


EVフェスティバルのメインイベントは、量産エンジン車をEVに改造したコンバートEV1時間耐久レース。電気知識を学ぶために、自動車専門学校からの参加も多く見受けられます。EVは内燃機関のレースとは違い、速さだけではなく電池残量のマネージメントもポイント。今回のレースでもファイナルラップでトップが入れ替わるという展開の読めないレースとなりました。
ファイナルラップ直前までリードしていたのはワゴンRでしたが、スーパーGTにも参戦しているチームタイサンの「ポルシェ914」が見事優勝を果たしています。他にも日本一周をしたスーパーセブン、トヨタ・スポーツ800、マツダ・ポーターキャブなど、参加車両がバラエティに富んでいるうえ、どの車種が優勝してもおかしくないというのはEVレースならではの楽しみです。
しかもスターティンググリッドは申込FAXの受付順で、誰でもポールポジションからスタートできるチャンスがあります。このほか、電気レーシングカートや0-200mトライアルなど、どんな電気自動車でも挑戦できるプログラムが用意されていて、参加者が楽めるイベントになっています。
また、通常ピットレーンとして使用されている場所にはテーブルと椅子が並べられてカフェになっていて、より身近にサーキットを感じることができます。

ユニークなのはCO2排出量診断コンテスト。来場の際に、自分が排出しているCO2量を知ろうという試みです。この賞はEV以外の移動手段も対象になったおり、前日から自転車で横浜から来たというツワモノもいました。

2015年にはe-up!とe-Golfが日本でも発売になることもあり、フォルクスワーゲンオーナーにとってもEVが身近な存在になりそうです。
(Text & photos by S.Shigeta)