ロサンゼルス(LA)オートショーが12月1日から10日まで一般公開された。

ショーにあわせてフォルクスワーゲン・オブ・アメリカは、EVコンセプト「I.D.Crozz」をベースとしたコンパクトSUVを2020年に北米市場に投入することを明らかにした。

会場のステージには「I.D.」「I.D. Crozz」そして「I.D. Buzz」が一堂に並べられた。

また米国で2018モデルイヤーに投入されるザ・ビートル・コンバーティブルの「コースト」仕様も。

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ホイールキャップをはじめ、随所に初代ビートルおよびそのカブリオをイメージさせる粋なバージョンである。

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下の写真はeゴルフ米国仕様の「アクティブ・インフォ・ディスプレイ」である。左のコンビネーションメーターの航続可能距離、右のスピードメーターともマイル表示だ。米国だから当たり前なのだが、これまでのように物理的に別のメーターパネルを作る必要がないのは、デジタル化の恩恵である。

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フォルクスワーゲンのアメリカ市場における2017年11月販売は29,207台で、前年同月比で1.6%の微減であった。

しかし、年間の売り上げは309,395台で、8.3%増である。

堅調な販売を支えているのはSUVで、11月は実に北米フォルクスワーゲン車販売の42%がSUVだった。

とくに、ティグアンと、1年前の2016年LAショーで発表されたフォルクスワーゲン史上最大のSUVアトラスが安定した伸びを示しているという。

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チャタヌーガ工場製のアトラスに関して、ショー会場にいたフォルクスワーゲン説明員に「並みいるライバルに対するセリングポイントは?」と質問を投げかけてみる。

すると彼からは「何より、3列目シートの居住性です」と、ただちに答えが返ってきた。

そして彼はこう続けた。「多くのライバル車と違って、3列目の床もフラットです。ですから、身長6フィート(約183cm)のパセンジャーでも窮屈ではありません」。

実際、身長166cmの筆者が乗り込んでみると、さらに余裕である。オケイジョナル・シート感覚が極めて薄い。

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参考までに2列めは、標準がベンチシート、オプションでセパレートシート(こちらではキャプテンシートというそうな)という設定だ。後者にした場合定員は減るが、2-3列目の間でウォークスルーが可能となる。

LAに代表される米国の大都市で、サードシートは年々重要さを増している。「カープーリング」といわれる乗り合い通勤の車は、空いた専用レーンを走行できる。

また、「UBER」に代表されるライドシェアにおいて乗り合いサービスを提供する場合、より多くの客を運べる。

最後にLAの街角におけるVフォルクスワーゲンのスナップをいくつか。

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なお今回、筆者は宿泊地-会場の往復に、ライドシェアを駆使した。現状のところそうした用途の車の大半は、日本製のハイブリッド車である。

だが今度LAを訪れたときは「アトラスに当たりますように......」と、おみくじ感覚で願掛けをしてみたい。

ライドシェアのドライバーは車好きが少なくない。そこでショー会場にあったVフォルクスワーゲンの靴下をちらりと見せてワーゲン話、略して「ワゲバナ」を盛り上げたいと目論んでいる。

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(文と写真=大矢アキオ Akio Lorenzo OYA)

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