フォルクスワーゲン グループ ジャパンは、「ティグアン」に上級グレードの「スポーツ&スタイル」を追加し、3月30日から販売を開始した。価格は422万円。
フォルクスワーゲンのコンパクトSUV「ティグアン」には、オフロードを意識した「トラック&フィールド」とオンロード重視の「スポーツ&スタイル」の2タイプがある。日本市場へは2008年9月にトラック&フィールド(写真)が先行導入され、スポーツ&スタイルの到着が待たれていた。
ヨーロッパでは、発売以来、高い人気を誇るティグアン。なかでも人気の中心はスポーツ&スタイルで、その生産が追いつかなかったのが、日本への導入が遅れた理由のひとつといわれている。
そんなスポーツ&スタイルは、スポーティな走行性能とスタイリッシュなデザインを特徴とし、日本ではトラック&フィールドの上級グレードとして位置づけられる。
エクステリアは、トラック&フィールドがフロントバンパー下を斜めに切り落とすデザインを採用してアプローチアングルを稼ぐのに対し、スポーツ&スタイルは左の写真(ヨーロッパ仕様)のようにバンパー下部をフラットとすることで、よりスタイリッシュなフォルムを手に入れている。
エンジンは、2L TSI(直噴ガソリンターボ)を搭載。トラック&フィールドとはチューンを変えることで、プラス30psの200ps/5100〜6000rpm、280Nm/1700〜5000rpmの性能を誇る。トランスミッションはトルクコンバーター式の6段オートマチック。オンロード重視とはいえ、駆動方式は4WDを採用する。
上級グレードということで、装備はさらに充実している。1インチアップした235/55R17タイヤ、純正HDDナビ「RNS510」/ETC/MEDIA-IN、シルバールーフレール、ファブリック&アルカンターラのスポーツシートなどが新たに標準装備になった。
写真の電動パノラマスライディングルーフはスポーツ&スタイルにのみオプション設定される。
内容を考えれば、トラック&フィールドに対して55万円高い値段は妥当なもので、ヨーロッパ市場同様、日本でも販売の中心はスポーツ&スタイルになるのではないかと予想される。
(Text by S.Ubukata)