先日、デザインスケッチとディテールの写真が公開されたアウディA5スポーツバックが、ついにベールを脱ぎました。
クーペの美しさとセダンの快適性、そしてステーションワゴンの実用性を兼ね備える、5ドアセダンの登場です。
スタイリッシュなフォルムが自慢のA5スポーツバック。一見クーペのようですが、サッシュレスの4ドアと大きなハッチバックを持つ、れっきとしたセダンです。
日本ではあまりウケない5ドアセダンですが、シトロエン・エグザンティアとかルノー・ラグナとか、フランス系ではそれなりに実績があり、使いやすさという点ではセダンを上回るのも事実です。そういえば、ポルシェ・パナメーラも5ドアセダンですね。
資料によれば、A5スポーツバックのサイズは、全長4711×全幅1854×全高1391mm、ホイールベースは2810mm。A4セダンに比べて、全長と全幅がすこし大きく、全高がすこし低いプロポーションを持ちます。ホイールベースはA4セダンと同じ。A5クーペのホイールベースは2750mmですから、A5を名のるものの、ベースはA4ということなんでしょう。
ただ、全高が低いぶん、リアシートはA4よりも低い位置にマウントされるので、快適性の点ではA4に及ばないかもしれません。一方、ラゲッジスペースは、標準状態での容量はセダンと同じ480リッターですが、大型のハッチバックのおかげで荷物の出し入れは格段にラクなはずです。リアシートを倒したときの容量は980リッター。A4アバントの1430リッターには及ばないものの、高い実用性を持つのは容易に想像できるでしょう。
エンジンは、ガソリンが2.0 TFSI(180ps)、2.0 TFSI(211ps)、3.2 FSI(265ps)の3タイプで、後日、1.8 TFSI(160ps)が追加される予定。このうち、1.8 TFSIと2.0 TFSI(180ps)はFF用、残りふたつがクワトロ用です。トランスミッションは、FFモデルは6MTまたはマルチトロニック、クワトロは6MTまたは7速Sトロニックが組み合わされます。アウディ ドライブセレクトやリヤスポーティディファレンシャルなど、A4/A5ファミリー用に登場した新機能にも対応。
ドイツでの価格は、A5スポーツバック 2.0 TFSIクワトロ(Sトロニック)が42.150ユーロから。ちなみにA4アバント 2.0 TFSIクワトロ(Sトロニック)が40,500ユーロから、A5 2.0 TFSIクワトロ(Sトロニック)が42,850ユーロからですから、A4アバントより少しうえの位置づけであるのがわかります。
4ドアより5ドアのセダンが好きな僕としては、このA5スポーツバックに興味津々です。でも、A4アバントと迷うだろうな......。
日本導入は来年でしょうか?
(Text by S.Ubukata)