2012年9月18日、フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)は、新型スモールカー「up!」(アップ)を発表した。発売は10月1日。
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2011年9月のフランクフルトショーでワールドプレミアを飾ったフォルクスワーゲンの新型スモールカー「up!」が、日本上陸を果たした。
フォルクスワーゲンAG取締役会会長を務めるマルティン・ヴィンターコルン氏が「きわめて特別な方法により、フォルクスワーゲン ブランドのコアバリューを具現化したする商品。クリーンでピュアなフォルクスワーゲン デザインをまとい、限られたサイズの中に最大限のスペースを確保。さらに、高い品質とディテールに対するこだわるクルマ」と表現するup!は、「ビートル」「ゴルフ」に続く第3のアイコンとしてフォルクスワーゲンが開発に力を注いできた革新的なスモールカーだ。
全長3545×全幅1650×全高1495mmのコンパクトなボディに、大人4人が無理なく座れるスペースと必要十分なラゲッジルームを確保するとともに、高効率のパワートレインにより時代が求める低燃費を実現するup!。スモールカーならではの運転のしやすさ、低価格・低ランニングコストに加えて、フォルクスワーゲンのブランド価値である本物志向、妥協のない安全性や品質を追求することで、既存のスモールカーとは一線を画するクルマを目指している。
エクステリアは、フォルクスワーゲンらしいクリーンでシンプルなデザインが特徴。ふたつのヘッドライトを水平のラインで結ぶフロントマスクは、最新のフォルクスワーゲンスタイルに則ったものだが、ポロやゴルフとは異なる、フレンドリーな雰囲気に仕上がっている。
サイドビューは、長いルーフと長いホイールベース、短いボンネットと短い前後オーバーハングが特徴の2ボックススタイル。2ドアと4ドアが用意され、リアサイドのウインドーグラフィックを変えることで、それぞれの個性をアピールしている。
リアビューは黒く大きなテールゲートとC字型のテールライトが、ひと目でup!とわかるデザインをつくり上げている。テールゲートの黒い部分はリアウインドー一体のガラスでつくられており、テールライトとの一体感を強めることでモダンでクールな雰囲気を醸し出している。
エクステリア同様、インテリアもシンプルでクリーンなデザインを特徴とするが、それでいて、カジュアルで、また高品質な仕上がりを見せるのがup!の個性につながっている。
なかでも、ダッシュボード前面を飾る"ダッシュパッド"が、up!のインテリアを特徴づけている。ダッシュパッドとダッシュボードのカラーは、グレードやボディカラーによっていくつかの組み合わせがあり、たとえばトルネードレッドの「high up!」の場合、レッドのダッシュパッドとブラック/ベージュのダッシュボードというコンビネーションになる。
ボディタイプにかかわらず、up!の乗車定員は4名。フロントシートは、ヘッドレスト一体型のデザインで、乗員の体格にかかわらずヘッドレストが適切な位置となる設計だ。
一方、リアシートは前席よりもヒップポイントを高めることで前方の視界を確保している。2420mmと、全長のわりにホイールベースが長く、大人でも十分な居住空間が得られるのもup!の見どころのひとつだ。
ラゲッジスペースは、このクラスとしては大きめの251Lを確保。リヤシートを倒せば951Lまで拡大することが可能だ。また、フロアボードの高さが2段階に調整できる「バリアブルカーゴフロア」を採用する。
日本仕様として用意されるエンジンは、新開発のオールアルミ1L3気筒DOHCエンジン。最高出力75ps/6200rpm、最大トルク9.7kgm/3000〜4300rpmの実力を持つ。
これに組み合わされるのが「ASG」と呼ばれる5速トランスミッション。マニュアルトランスミッションをベースにクラッチとシフト操作を自動化したもので、フィアット500の"デュアロジック"やスマート・フォーツーの"ソフタッチ"と同様の機構を持つ。もちろん、AT免許で運転が可能だ。
1L3気筒エンジンと5速ASGの組み合わせにより、up!はJC08モードで23.1km/Lの低燃費を実現。エコカー減税(75%減税)の対象となっている。
安全性の取り組みにも積極的で、このクラスでは初めて「シティエマージェンシーブレーキ」を搭載。30km/h未満で走行中に前方に障害物を検知すると、状況によっては緊急ブレーキをかけて危険を回避する。日本仕様では全車に標準装着とした。さらに、運転席/助手席エアバッグや頭部保護機能付サイドエアバッグ、全席3点式シートベルト、ESPなども標準装着だ。
ラインアップは、
・move up!(ムーブ アップ) 2ドア......149万円
・move up!(ムーブ アップ) 4ドア......168万円
・high up!(ハイ アップ) 4ドア......183万円
の3タイプ。上級グレードのhigh up!では、本革巻ステアリングホイール/ハンドブレーキグリップ、アルミホイール、パークディスタンスコントロール、シートヒーター、クルーズコントロール、マルチファンクションインジケーターなどの装備が追加される。電動パノラマスライディングルーフはhigh up!だけにオプション設定される。
タイヤサイズは、move up!が165/70R14、high up!が185/55R15となる。
ボディカラーは、キャンディホワイト、トルネードレッド、ライトブルーのソリッドカラーに加えて、ナイトブルーメタリック、リフレックスシルバーメタリック、ディープブラックパールエフェクトが用意される。
VGJはこのup!の投入により、国産スモールカーオーナーのDINKS(30〜40代)、シニア夫婦(50代以上)、独身男女(20〜30代)を取り込みたい考えで、「クルマは単なる移動手段ではなく楽しむもの」「多少高くても好きなクルマを選ぶ」という層にアピールしていく。
軽自動車やスモールカーがしのぎを削る日本市場で、up!がどれだけ存在感を示すのか、われわれとしても興味深く見守りたい。
(Text by ub! / Photos by VGJ)
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2011年9月のフランクフルトショーでワールドプレミアを飾ったフォルクスワーゲンの新型スモールカー「up!」が、日本上陸を果たした。
フォルクスワーゲンAG取締役会会長を務めるマルティン・ヴィンターコルン氏が「きわめて特別な方法により、フォルクスワーゲン ブランドのコアバリューを具現化したする商品。クリーンでピュアなフォルクスワーゲン デザインをまとい、限られたサイズの中に最大限のスペースを確保。さらに、高い品質とディテールに対するこだわるクルマ」と表現するup!は、「ビートル」「ゴルフ」に続く第3のアイコンとしてフォルクスワーゲンが開発に力を注いできた革新的なスモールカーだ。
全長3545×全幅1650×全高1495mmのコンパクトなボディに、大人4人が無理なく座れるスペースと必要十分なラゲッジルームを確保するとともに、高効率のパワートレインにより時代が求める低燃費を実現するup!。スモールカーならではの運転のしやすさ、低価格・低ランニングコストに加えて、フォルクスワーゲンのブランド価値である本物志向、妥協のない安全性や品質を追求することで、既存のスモールカーとは一線を画するクルマを目指している。
エクステリアは、フォルクスワーゲンらしいクリーンでシンプルなデザインが特徴。ふたつのヘッドライトを水平のラインで結ぶフロントマスクは、最新のフォルクスワーゲンスタイルに則ったものだが、ポロやゴルフとは異なる、フレンドリーな雰囲気に仕上がっている。
サイドビューは、長いルーフと長いホイールベース、短いボンネットと短い前後オーバーハングが特徴の2ボックススタイル。2ドアと4ドアが用意され、リアサイドのウインドーグラフィックを変えることで、それぞれの個性をアピールしている。
リアビューは黒く大きなテールゲートとC字型のテールライトが、ひと目でup!とわかるデザインをつくり上げている。テールゲートの黒い部分はリアウインドー一体のガラスでつくられており、テールライトとの一体感を強めることでモダンでクールな雰囲気を醸し出している。
エクステリア同様、インテリアもシンプルでクリーンなデザインを特徴とするが、それでいて、カジュアルで、また高品質な仕上がりを見せるのがup!の個性につながっている。
なかでも、ダッシュボード前面を飾る"ダッシュパッド"が、up!のインテリアを特徴づけている。ダッシュパッドとダッシュボードのカラーは、グレードやボディカラーによっていくつかの組み合わせがあり、たとえばトルネードレッドの「high up!」の場合、レッドのダッシュパッドとブラック/ベージュのダッシュボードというコンビネーションになる。
ボディタイプにかかわらず、up!の乗車定員は4名。フロントシートは、ヘッドレスト一体型のデザインで、乗員の体格にかかわらずヘッドレストが適切な位置となる設計だ。
一方、リアシートは前席よりもヒップポイントを高めることで前方の視界を確保している。2420mmと、全長のわりにホイールベースが長く、大人でも十分な居住空間が得られるのもup!の見どころのひとつだ。
ラゲッジスペースは、このクラスとしては大きめの251Lを確保。リヤシートを倒せば951Lまで拡大することが可能だ。また、フロアボードの高さが2段階に調整できる「バリアブルカーゴフロア」を採用する。
日本仕様として用意されるエンジンは、新開発のオールアルミ1L3気筒DOHCエンジン。最高出力75ps/6200rpm、最大トルク9.7kgm/3000〜4300rpmの実力を持つ。
これに組み合わされるのが「ASG」と呼ばれる5速トランスミッション。マニュアルトランスミッションをベースにクラッチとシフト操作を自動化したもので、フィアット500の"デュアロジック"やスマート・フォーツーの"ソフタッチ"と同様の機構を持つ。もちろん、AT免許で運転が可能だ。
1L3気筒エンジンと5速ASGの組み合わせにより、up!はJC08モードで23.1km/Lの低燃費を実現。エコカー減税(75%減税)の対象となっている。
安全性の取り組みにも積極的で、このクラスでは初めて「シティエマージェンシーブレーキ」を搭載。30km/h未満で走行中に前方に障害物を検知すると、状況によっては緊急ブレーキをかけて危険を回避する。日本仕様では全車に標準装着とした。さらに、運転席/助手席エアバッグや頭部保護機能付サイドエアバッグ、全席3点式シートベルト、ESPなども標準装着だ。
ラインアップは、
・move up!(ムーブ アップ) 2ドア......149万円
・move up!(ムーブ アップ) 4ドア......168万円
・high up!(ハイ アップ) 4ドア......183万円
の3タイプ。上級グレードのhigh up!では、本革巻ステアリングホイール/ハンドブレーキグリップ、アルミホイール、パークディスタンスコントロール、シートヒーター、クルーズコントロール、マルチファンクションインジケーターなどの装備が追加される。電動パノラマスライディングルーフはhigh up!だけにオプション設定される。
タイヤサイズは、move up!が165/70R14、high up!が185/55R15となる。
ボディカラーは、キャンディホワイト、トルネードレッド、ライトブルーのソリッドカラーに加えて、ナイトブルーメタリック、リフレックスシルバーメタリック、ディープブラックパールエフェクトが用意される。
VGJはこのup!の投入により、国産スモールカーオーナーのDINKS(30〜40代)、シニア夫婦(50代以上)、独身男女(20〜30代)を取り込みたい考えで、「クルマは単なる移動手段ではなく楽しむもの」「多少高くても好きなクルマを選ぶ」という層にアピールしていく。
軽自動車やスモールカーがしのぎを削る日本市場で、up!がどれだけ存在感を示すのか、われわれとしても興味深く見守りたい。
(Text by ub! / Photos by VGJ)