100827vwlogo001.jpgのサムネール画像2015年10月13日、フォルクスワーゲン ブランド取締役会が臨時会議を開き、ディーゼル戦略の見直しなど今後の戦略を決定した。
会議では、欧州と北米で販売されるディーゼルの排ガス浄化にSCRとAdBlueを使用することや「MQB」を採用するプラグインハイブリッド車や電気自動車の航続距離の向上、コンパクトな電気自動車のプラットフォームとなる「MEB」の開発、次期フェートンの電気自動車化などの実施を決定。また、投資額を年間10億ユーロ削減し、効率化を図るとした。

取締役会 Dr. ヘルベルト・ディース会長は「フォルクスワーゲン ブランドは、将来に向けて体制を見直します。効率化を促進させ、新たな焦点を製品ラインアップおよび中核技術に向け、効率化プログラムを加速させること で、未来に向けたテクノロジー開発に集中する機会を創出しようとしています」と語っている。取締役会の決定に関するプレスリリースの日本語訳は次のとおり。

新体制となったフォルクスワーゲン ブランド取締役会が臨時会議を開き、今後の戦略に関するいくつかの決定を下しました。取締役会会長の Dr. ヘルベルト ディースは製品開発に関する重要な決定事項として、最新のテクノロジーを用 いることでのディーゼル戦略の見直し、乗用車と小型商用車用の統一化された 電気アーキテクチャーの開発、次世代の「フェートン」に対する新しいアプローチを発表。また、投資額は、年間約10 億ユーロ削減し、効率化プログラムの実行を加速させます。

Dr. ヘルベルト ディースは、次のように強調しています。「フォルクスワーゲン ブランドは、将来に向けて体制を見直します。効率化を促進させ、新たな焦点を製品ラインアップおよび中核技術に向け、効率化プログラムを加速させることで、未来に向けたテクノロジー開発に集中する機会を創出しようとしています」。

ディーゼル戦略の見直し

ヨーロッパおよび北米地域では、出来る限り早いタイミングで、すべてのディー ゼル車をSCRとAdBlue テクノロジー搭載車に切り替えます。ディーゼル車には、最善の環境技術を採用した排ガス浄化システムのみを搭載していきます。

モジュラー トランスバース マトリックス(MQB)のさらなる体系的な発展

グループのなかで、フォルクスワーゲン乗用車部門が開発の責任を負っているMQBは、今後も大規模に開発を推進します。そのなかで、航続距離をさらに伸ばしたプラグインハイブリッド、最大 300km の航続距離を可能にする量産型電気自動車、48ボルトの電力供給システム(マイルドハイブリッド)、燃費効率をさらに改善したディーゼル、ガソリン、CNG エンジンの開発に特に注力します。

コネクティビリティおよびドライバー支援システムの分野でも、新たな基準を確立していきます。

MEB(エレクトリック ツールキット)

既存の車両アーキテクチャーを使用したモデル開発から得られた経験をもとに、 コンパクトクラスの車両に将来使用するためのMEB(エレクトリック ツールキット)を開発します。これは、乗用車と小型商用車というブランドの垣根を越えて適用可能なツールキットであり、グループ内の他の電気自動車開発プロジェクトと の相乗効果が期待できます。標準化されたシステムは、すべてのボディ構造および車両タイプで利用できるように設計することで、非常にエモーショナルな車両コンセプトにも対応でき、電気モーターだけで 250~500km の航続を可能にすることを目標にします。

「フェートン」の開発計画を見直し ― 将来は電気自動車

フォルクスワーゲン 「フェートン」は、初代モデルが発売されてから今日まで、ブランドの優れた技術力と未来の方向性を具現化してきました。来るべき世代の「フェートン」も、今後10 年間にわたり、ブランドのフラッグシップであり続けるでしょう。このような観点から、取締役会は、現在進行中のプロジェクトの見直しを決断しました。新しい「フェートン」は、長い航続距離、新たなコネクティビ ティ、次世代の支援システム、そしてエモーショナルなデザインを備えた純粋な電気自動車となるでしょう。

効率化プログラムを加速

Dr. ヘルベルト ディースは次のように述べています。「フォルクスワーゲンブランドの未来のためのこのような革新的な計画を実現していくためには、まず効率化プログラムを成功させて、製品ラインナップも見直していく必要があることは、私たちも十分に承知しています」。 また、ディースは次のように続けます。「取締役会メンバーおよび全従業員とともに、私たちはそうした課題に全力で取り組んでいます。私たちフォルクスワーゲンチームは、これまでに何度か、とりわけ逆境にあるときに、団結力の強さを示し、未来に向けてひたむきに取り組んできました。私たちは、今、そのための さらなる基礎を築いたのです」。

(Text by S.Ubukata)

This article is a sponsored article by
''.