そして11時15分。オンタイムで進行。ドライバー達はコースに出て行きコースを1周しスターティンググリッドにつきます。久しぶりの3列目は先頭が遠く感じました。
グリッド上でチームスタッフの稲田さんが、最後のボルトのマシ締めを行ってくれます。観戦に来てくれた友人たちもグリッド上で声をかけてくれたり、写真も撮ってくれます。が、初めてのサーキットで、いきなりグリッドまで来てしまったせいか、シートに座っている僕より緊張していたのが可笑しくて。おかげでこちらは無駄な力が抜けリラックスできました(笑)
グリッド上でチームスタッフの稲田さんが、最後のボルトのマシ締めを行ってくれます。観戦に来てくれた友人たちもグリッド上で声をかけてくれたり、写真も撮ってくれます。が、初めてのサーキットで、いきなりグリッドまで来てしまったせいか、シートに座っている僕より緊張していたのが可笑しくて。おかげでこちらは無駄な力が抜けリラックスできました(笑)
3分前のボードと同時にスタッフはコース外へ。1分前のボードで全車一斉にエンジンスタート。グリーンランプ点灯でマーシャルカーを先導にフォーメーションラップへとゆっくりスタートして行きます。パイパーコーナーのポストから「GRID」のサインが出され、そこから隊列を整えていきます。この隊列、ただ順序良く並べばいいというものではないのです。大きく隊列を乱すのは許されませんが、すでにここからスタートへの駆け引きが始まっていて、この駆け引きしだいで1コーナーの順位を変えることも可能になるのです。ただローリングスタートの駆引きは一朝一夕でできるものではありません。浜崎さんと違い、いつも後ろで苦労?してきたからこそ掴むことができました。といってもふつうローリングスタートなんてほかのレースじゃやらないで、あまり他では役に立ちませんが(^^;
少し話がそれてしまいましたが「GRID」を抜けそれぞれのクルマがポジションを取っていきます。ダブルヘアピンを抜けマイクナイトコーナーから徐々にペースが上がり、最終コーナーを抜けた頃には全車臨戦態勢!全員が浜崎さんのテールに集中。まだか、そろそろか?と思った瞬間、#77浜崎さんは全開でスタートを切りました。
スタートタイミングはポールシッターの特権。1コーナーを抜ける頃には浜崎さんはすでに若干のリードを稼ぎ始めていました。2位萩原さん、3位勅使河原さんのポジションを確認しつつ、まず最初の仕事である#9塙選手のインにむけ、スタート前にポジショニングしていた絶好の位置から良いタイミングで入り込み、2コーナーまで併走しましたが、2コーナーには絶対の自信があったのでここで完全に4位をキープすることができました。
よしよし!予定通り!次は勅使河原さんだ!と思っていたら、意外や#9の塙選手も黙っていませんでした。ゼッケンは「9」になっていますがナンバープレートを見ると「55」。実はこれ初代GTIカップのチャンピオンカー(スーパードライバーの坂本さんがドライブ)。やはりワークスドライバーとしては抜かれっぱなしというのは許されないのでしょう。後ろから猛アタックをしかけてきます。
徐々に離れたりもするのですが、DSGと息が合わずにシフトミスをした隙に追い詰められ、5週目のホームストレートでついに仕掛けてきました。でも正直、仕掛けるにはちょっと早いタイミング。無謀にインに刺し込まれて2台とも大クラッシュにならないように、ホームストレートの途中から、少しセンターに寄り、今はまだインに来るのは無理だよとサインを出したのですが・・・やはり二十歳の若者には通用せず、(この時はまだ焦る時ではなかったと思うのですが)やはりインを刺してきました。来たことがわかったので、とっさにクリップには付かずに車幅一台分のスペースを空けました。あの速度と角度での進入ではかなり厳しいことがわかったので。無理にこちらがクリップにつけていたらお互いもっと厳しいことになっていたでしょう。
クリップを過ぎ「大丈夫だった・・?」と思った瞬間、思いがけないタイミングで右後ろに「ドンッ!」その接触でお互いに失速。僕はまだ加速体勢に入っていたのですぐに立て直せましたが、塙選手はずいぶん遅れてしまっているようでした。すでに勅使河原さんははるか彼方に。結局そのまま開幕戦は終了。僕と塙選手との接近戦以外はみな淡々としたレース展開だったようで、ほぼ予選通りのままの決勝結果となりました。僕の結果は一つポジションを上げての4位。今シーズンのポイントランキングを考えると、この4位は非常に厳しいものになりそうです。
レース後、車検場に車を入れた後、塙選手が気を遣ってすぐにこちらの様子を見にきてくれました。こちらは右リアバンパーと右リアタイヤに当たっていましたが、バンパーだけで済んだので、予選の時とは違い、ちょっと大人な対応。「レースだからこういうこともあるよ」なんて寛容なところを見せていられました(笑)とはいえ、大会運営事務局はそんな簡単に許してくれません。速攻で塙選手はコントロールタワーに呼び出され、今回の接触は危険行為と判断され、それなりの処分を受けてしまいました。今回はお互いに残念な結果になってしまいましたが、塙選手はまだ二十歳です。これからいろいろな経験を踏んでいって、いつかはきっと素晴らしいドライバーになるのでしょう。
今回の接触で、去年の雨の筑波での3位争いをしていた時の、最終ラップの最終コーナーでやはり後ろからつつかれハーフスピン(奇跡的に大惨事にはならず)になり表彰台を逃したことを思い出しました。あれに比べれば今回の塙選手はまだまだ許容範囲。それにしても、どうも最近若い子にお尻をつつかれることが多いです(笑)
早めに表彰式も終わり、友人たちに後片付けを手伝ってもらい、関係者の皆さんに挨拶を済ませ2時過ぎにはサーキットを後にしました。
大渋滞に巻き込まれつつ芦屋のヴェンチュラーさんまで(そこからは陸送)クルマを友人に運転してもらい無事に届けました。社屋を新築したヴェンチュラーさんに初めて行きましたが、あまりの立派さにビックリ!1Fにはリフトがなんと3基!しかもクルマを2F、3Fまで上げるためのエレベーターまであります。いわゆるショップさんでこんな設備のところを見たことが無かったので本当に驚きました。まるでディーラーのような設備です。失礼ながら昔の建物とのあまりのギャップに、正直ヴェンチュラーさんに来ている気がしませんでした(すみません、笑)
その後、ヴェンチュラーを出発しプジョーで友人たちと一緒に新大阪駅へ行き、お好み焼きを食べ、なんとなく関西気分を味わって8時の新幹線で帰路につきました。今回はまったく冴えないレースでしたが、観戦してくれていた友人たちは観ていて「一番楽しかったし興奮した!」と言ってくれたのが救いでした。次のレースはお盆の8月16日、真夏の富士スピードウェイです。このコースは苦手なのですが、ポイントを考えるともうそんなことは言っていられません。全力を尽くしてがんばります!最後に、今回サーキットに駆けつけてくれた小野、山田、金子(敬称略、笑)本当にありがとう。そしてル・ボランの萩原さんと一緒に往復とも自走した小倉さん、本当にお疲れ様でした。萩原さん、次はもう少し良い勝負ができるようにがんばりますね!