130325-BeetleCab-Imp-1.jpg2012年11月末のロサンゼルスショーでデビューしたザ・ビートル カブリオレが、早くも日本に上陸。3代目はどんな仕上がりなのか、ニュービートル カブリオレのオーナーだった生方編集長がチェックする。
ニュービートル カブリオレが日本で発売されたのは、2003年6月のこと。その直後、僕は"アクエリアスブルー"のニュービートル カブリオレを手に入れた。

あれから10年、3代目となるザ・ビートル カブリオレが日本にやってきた。車両概要については130325-BeetleCab-Imp-2.jpg
当然、ニュービートル カブリオレに比べると、さまざまな部分が進化している。

130325-BeetleCab-Imp-14.jpgたとえばソフトトップの開閉。開閉そのものはスイッチを操作するだけだが、ニュービートル カブリオレではその前後に、レバーを使ってソフトトップをロック/アンロックする必要があった。これがなんとも操作しにくく、初期のモデルではレバーを破損することもあったと聞く。
ザ・ビートル カブリオレでは、そんな面倒な操作から解放され、ソフトトップのロック/アンロックは自動的に行われる。さらに、走行中でも50km/h以下ならソフトトップの開閉操作ができるというから、これは便利である。ただ、メーカーとしては走行中の開閉を推奨しているわけではなく、できるかぎり停車した状態で操作してほしいと、取説には書いてあった。

さっそくソフトトップを開けると、"Design"専用のインテリアが目を楽しませてくれる。ハッチバックのザ・ビートル デザイン/デザイン レザーパッケージ同様、インパネやドアトリム、ステアリングホイールのスポーク部などがボディカラーと同色になるのだが、ソフトトップを開けるとエクステリアとインテリアの境界がなくなるカブリオレでこそ、その効果は大きいのである。

ドライバーだけでなく、ギャラリーの目をも楽しませてくれるザ・ビートル カブリオレのインテリアは、退屈なデザインで溢れる日本の道路には貴重な存在となるに違いない。

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だだっ広いダッシュボードが普通の広さになり、また、インテリア各部の質感が向上したのはハッチバックと同様だ。エアコンは、ハッチバックの上級グレードに備わるフルオートタイプが装着されるが、ソフトトップを開けたときと閉じたときとで、それぞれ設定が記憶されるので、開閉のたびに調整し直さなくて済むのが便利だった。

リアシートの居住性も明らかに向上した。ニールームはさほど変わらないが、ヘッドルームは多少拡大。さらに、ニュービートル カブリオレではほぼ直立していたシートバックが、このザ・ビートル カブリオレでは多少角度がついたことで、大人でもあまり窮屈な思いをせずに座れるようになった。

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トランクスペースは225Lで、ニュービートル カブリオレに比べて24L拡大している。しかし、数字以上にうれしいのが、リヤシートが従来の固定式から分割可倒式になったおかげで、いざというときに長尺物が収まるようになったこと。トランクの間口は狭いが、見た目以上に荷物が収まるようになった。

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130325-BeetleCab-Imp-16.jpgちなみに、 リヤシートを倒すにはトランク内のレバーを操作する。シート側にレバーがついていたほうが楽なのだが、それではソフトトップを開けたまま駐車する場合にラゲッジスペースのセキュリティが保てない。オープンカーならではの工夫といえる。
デザインや使い勝手の点で、確実に進化しているザ・ビートル カブリオレだが、ソフトトップを閉めたときの斜め後方の視界はいただけない。ナビゲーションシステムが標準なので、リアビューカメラに期待したが装備リストにはなく、ニュービートル カブリオレで装着されていたリアのパークディスタンスコントロールも装着されず......。

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果たして、ザ・ビートル カブリオレの走りは、そんな不満を吹き飛ばしてくれるだろうか?

後編に続く......

(Text by S.Ubukata / Photos by H.Ohshima)

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