130325-BeetleCab-Imp-8.jpgデザイン、パワートレイン、そして、シャシーが一新されたザ・ビートル カブリオレ。その走りの実力は?




ハッチバックのザ・ビートル デザイン/デザイン レザーパッケージの車両重量は1280kg。これに対して、ザ・ビートル カブリオレはプラス100kgの1380kg。

大丈夫かなぁ......。そんな不安を胸にザ・ビートル カブリオレのコックピットへ。

ボディカラーがデニムブルーの試乗車は、室内もデニムブルーのパーツで彩られている。ソフトトップを開け放つと、その鮮やかさがなおいっそう印象的だ。ブルー好きの僕にはたまらない演出......。巷では白や黒のボディカラーが好まれているが、ザ・ビートル カブリオレを買うなら、流行よりも自分の好きな色を選びたい。

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130325-BeetleCab-Imp-11.jpgさっそく走りだすと、100kg増と聞いて不安に思う気持ちがすぐに吹き飛んだ。1.2 TSIのスペックも7速DSGのギア比もハッチバックのザ・ビートルと同じだが、とても活発に走るのだ。
とくに低回転での力強さ、そして、アクセル操作に対する反応の良さは格別で、フォルクスワーゲンの最新エンジンを知らない人なら「これが1.2L? これがターボ?」と驚くに違いない。高速道路の合流などでも遅いと感じることはなかった。

SOHC2バルブエンジンということで、高回転の伸びはいまひとつだが、それでも4000rpmを超えたあたりまで豊かなトルクを発揮するこの1.2 TSIは、実用上の不満はまずないといえる。

ちなみに、100km/h巡航時のエンジン回転数は7速で2000rpmを少し上回るくらい。その際の燃費は17km/L前後となかなかのものだ。都内だけの走行でも10km/Lを下回ることはなく、その点でも10年前のニュービートル カブリオレとは隔世の感がある。

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それ以上に進化を実感したのが、ザ・ビートル カブリオレのボディやシャシーだ。ニュービートル カブリオレは、当時のレベルとしてもボディは緩めで、いろんな部分がバラバラに動いている......という印象があった。それに対し、ザ・ビートル カブリオレはボディに一体感があり、バラバラに動いているという印象が薄れている。とはいっても、ゴルフカブリオレに比べるとボディのしっかり感は足りないのだが、このクルマのキャラクターを考えると十分に許せるレベルなのだ。

乗り心地はやや硬めで、また、タイヤが拾う路面の荒れがフロアに伝わるなど、多少気になるところもある。しかし、16インチタイヤとリアの4リンクサスペンションのおかげで路面からの突き上げなどはよく抑えられており、十分快適に仕上がっている。山道などを走ったときの印象も悪くなく、スポーティというほどではないが、しなやかに動くサスペンションのおかげで、コーナーを気持ちよく駆け抜けることができた。

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肝心のオープンエアモータリングだが、試乗した日は気温が低く、サイドウインドーを上げても50km/hくらいから風の巻き込みが目立ってくるキャビンは、空調やシートヒーターだけでは寒く、オプションの"ウインドブレイク"(4万6200円!)を用意したいところ。高速をオープンで走りたいならウインドブレイクは必須アイテムだろう......というか、これは標準装着してほしい。

一方、暖かい日は、一般道を走る程度であれば、キャビンを吹き抜ける風は心地よく、サイドウインドーを下ろしてオープンエアの楽しさが満喫できた。

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ということで、楽しく快適なクルマに仕上がったザ・ビートル カブリオレ。個人的にはハッチバックよりこのカブリオレのほうが魅力的に思えるのだが、皆さんはいかがだろう? 

(Text by S.Ubukata / Photos by H.Ohshima)

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