2026年1月9日から11日まで、TOYO TIRE株式会社は、幕張メッセで開催中の「東京オートサロン2026」において、同社の二大ブランドである「OPEN COUNTRY」と「PROXES」を、モータースポーツとコンセプトプロダクトの両面からアピールするブースを展開している。

展示の目玉となったのは、PROXESを装着した「Mercedes-AMG GT3」と、OPEN COUNTRYを装着した「トヨタ・ハイラックス」のラリーカーである。前者はニュルブルクリンク耐久シリーズの最上位クラスSP9への参戦を、後者はダカール・ラリーやW2RC(World Rally Raid Championship)最高峰クラスへの挑戦をアピールする存在である。

加えて、「レクサスLBX MORIZO RR」、「ポルシェ911(992型)GT3 Touring」、「スバル・フォレスターWilderness」のアウトドアカスタム車、さらに北米のレース現場で実際に使用されている「フォードF-150ラプター」など、多様な車両が並べられた。これらはTOYO TIREがオンロードからオフロードまで幅広い領域で製品開発と実戦投入を続けていることを示すものとなっている。


中央には、ラギッドな外観とスポーティーなトレッドを融合させたコンセプトタイヤ「PROXES Rugged Sport Concept」を参考出品。SUV市場の多様化を背景に、見た目の力強さとオンロードでの快適性・運動性能の両立を狙った提案として注目を集めた。

OPEN COUNTRYとPROXESによる挑戦
プレゼンテーションに登壇した清水隆史社長は、2026年を新たな成長フェーズの始まりと位置づけ、OPEN COUNTRYとPROXESの両ブランドをさらに進化させていく方針を示した。

OPEN COUNTRYについては、SCORE World Desert Championshipにおける連続シリーズチャンピオン獲得などの実績を挙げ、耐久性と走破性を武器に北米を中心としたオフロード市場で確固たる評価を得ていると説明した。日本国内でも「オプカン」の愛称で親しまれ、ユーザーイベントを通じたブランドコミュニティ形成が進んでいる点も強調された。
加えて、2026年シーズンからは「World Rally-Raid Championship(W2RC)」において、TOYOTA GAZOO Racing W2RCと協働し、最上位クラスULTIMATE(T1)への本格参戦を開始する。参戦車両はトヨタ「DKR GR Hilux」で、OPEN COUNTRYのブランドアンバサダーである三浦昂選手がドライバーを務める。装着される「OPEN COUNTRY M/T-R」は、ラリーレイド競技の最高峰での使用を想定して特別にチューンアップされた競技用スペックであり、悪路走破性や耐外傷性の向上に加え、サステナブル素材の採用など環境面への配慮も盛り込まれている
一方、1991年誕生のPROXESは35周年を迎え、ハイパフォーマンスタイヤとしての立ち位置を明確化。ニュルブルクリンク耐久レースへの継続参戦を通じて、極限環境での技術研鑽を市販製品へと還元していく姿勢が示された。2026年からは最上位クラスSP9への挑戦に踏み込み、ブランド価値のさらなる引き上げを狙う。
PROXESブランドアンバサダーに中山雄一選手が就任
PROXESブランドアンバサダーには、中山雄一選手が起用された。中山選手は、ニュルブルクリンク24時間耐久レースでSP-PROクラス優勝を果たした実績を持つほか、SUPER GTではGT300クラス通算7勝、GT500クラス通算3勝を記録するなど、国内外で高い評価を受けてきたドライバーである中山選手。
2026年は「TOYO TIRES with Ring Racing」のドライバーとして、PROXES Slicksを装着したMercedes-AMG GT3でSP9クラスに参戦予定。レース活動に加え、タイヤ開発への協力やブランド価値の発信を通じて、PROXESのグローバル展開を担う役割を果たすことになる。
また、ステージには、OPEN COUNTRYおよびPROXESで挑戦するドライバー陣が集結した。
SCOREシリーズで連続王者となったアラン・アンプディア選手は、2026年も全戦勝利とタイトル防衛への意欲を示した。ドリフト、ラリー、耐久と多分野で活動する川畑真人選手は、両ブランドを武器に世界で勝負する姿勢を明確にした。
グローバルブランドアンバサダーのマッド・マイク(マイケル・ウィデット)選手は、長年のパートナーシップと今後の挑戦的なプロジェクトへの意気込みを語り、Baja 1000で歴史的完走を果たした能戸知徳選手は、市販タイヤでの実戦投入がOPEN COUNTRYの信頼性を裏付けていると述べた。
TOYO TIRESのブースは、二大ブランドを軸にモータースポーツと市販製品開発を強く結び付ける同社の姿勢を明確に示す場となった。最上位クラスへの本格挑戦、世界各地で活躍するアンバサダーの存在、そして将来を見据えたコンセプトタイヤの提示により、2026年以降の成長戦略が具体的に浮かび上がる内容である。
競技の現場で磨いた技術を市場へ還元し、走りの楽しさと持続可能なモビリティ社会への貢献を両立させていくというメッセージが、ブース全体を通じて発信された。

(Text & Photos by Satoshi Ubukata)


