Porscheは、9月9日から14日までドイツ・ミュンヘンで開催されている「IAAモビリティ2025」の一般公開にあわせ、ミュンヘン中心部で開かれる「IAAオープンスペース」に大規模なブランドスタンドを設置した。

今年のテーマは「Porsche. There is no substitute.(ポルシェに代わるものはない)」で、ヴィッテルスバッハ広場にシンボリックに掲げられた巨大なポルシェクレストを中心に、最新モデルの展示や試乗、ライフスタイル提案を通じてブランドの多様性を来場者に訴求している。
巨大クレストが象徴するブランドの存在感
今回の展示の一番の見どころといえば、屋根の構造と一体化する形で設置された巨大なポルシェクレストである。カラーはターボ系モデルを象徴するメタリックグレーの「ターボナイト」が採用され、未来的な輝きを放つ。デザインはミュンヘン・オリンピックスタジアムの意匠を想起させ、地域とのつながりを強調する造形だ。

ブランド体験マーケティング責任者のラグナー・シュルテ氏は「ポルシェクレストは最大の資産であり、伝統と革新を結びつける象徴。今回の展示では、ポルシェを支えてきた顧客やファンへのオマージュとして体現した」と説明している。
世界初公開の「911 Turbo S」
一般公開初日の前日となる9月7日に発表された新型「911 Turbo S」が、来場者の注目を集めている。高性能スポーツカーの最上位モデルであるこの1台は、スタンド内で最も人目を引く存在だ。また限定モデル「911 Spirit 70」や、新型EV「Macan 4」「Taycan GTS」、さらに「Cayenne E-Hybrid Black Edition」も披露され、SUVから電動モデルまで幅広いポートフォリオが揃った。特にブラックエディションは、外装と内装に黒基調のアクセントを配し、洗練されたスポーティな雰囲気を強調している。
Sonderwunschによる特別仕様の911 GT3
ポルシェのビスポークプログラム「Sonderwunsch(ソンダーヴンシュ)」も大きな見どころのひとつである。会場にはルクセンブルク法人と地元アーティストであるジャック・シュナイダー氏との協業で製作された特別な「911 GT3 Touring」が展示されている。創立75周年を記念して仕立てられたこの1台は、これまでのポルシェにおける最も精緻なペイントデザインをまとったワンオフモデルとされ、カスタマイズの可能性を強く印象づけている。

家族で楽しめるフェスティバル空間
展示スペースは約1000㎡に及び、単なる車両展示を超えた“フェスティバル”型の体験空間が広がる。複数のキオスクやカフェスタンドが設けられ、来場者が自由にくつろげる雰囲気を演出。子ども向けには、シュトゥットガルト市の紋章に描かれる馬「シュトゥットガルター・レッスレ」をモチーフとした回転木馬が用意されている。

またVDAファミリートレイルやラ・マルゾッコのコーヒーバーも併設され、幅広い世代に対応する仕掛けとなっている。さらに、給水所で消費された1Lにつき2ユーロが寄付される仕組みにより、国際的な水資源支援団体「Viva con Agua」を支援する取り組みも継続されている。




ポルシェ E-Performanceを体感
電動化戦略を象徴する「E-Performance」の体験機会も充実している。TaycanおよびMacanを用いた同乗試乗が用意され、EVの性能を来場者自身が体感できる。またポルシェeBikeの試乗も可能で、持続可能なモビリティの幅広さを提示している。ポルシェ・ドイツCEOのロベルト・アーダー氏は「今回のスタンドは、顧客もファンも、子どもから大人まで誰もが楽しめる祭典の場。感情を揺さぶるスポーツカーから革新的なEVまで、ブランドの多様性を示す」と語る。

Porsche Lifestyleの限定コレクション
会場にはポルシェライフスタイルのショップも開設され、アーティストのアーサー・カー氏とのコラボによる限定カプセルコレクションがIAA限定で販売されている。さらにPorsche Designの最新腕時計や、展示車両「911 Spirit 70」と連動したアパレルラインも紹介され、ブランド体験をライフスタイル領域まで拡張している。
オープンスペースで体験型のブランド発信
ポルシェスタンドは、9月9日から13日までの11時〜21時、最終日14日は10時〜17時まで一般公開されている。入場は無料で、公式サイトでは日替わりの詳細プログラムも案内されている。

ポルシェは今回のIAA 2025において、シンボルであるクレストを前面に押し出すと同時に、電動化戦略とスポーツカー伝統の両立を訴求した。新型911 Turbo Sの登場をはじめ、ブラックエディションやSonderwunschモデルといった多彩な展示が、ブランドの現在と未来を象徴している。フェスティバル感覚の空間設計により、従来の自動車ショーの枠を超えた「体験型のブランド発信」が鮮明となった。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Porsche AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。