日本でも高級車やスーパースポーツカーオーナーのあいだで、新車を購入時のマストアイテムとして定着しつつあるプロテクションフィルム。そのなかで世界シェアNo.1を誇る、アメリカXPEL,INC社ペイントプロテクションフィルム(以下、PPF)といえば、キズや汚れからボディの塗装面を守るだけでなく、軽いキズが自然に消える「自己修復機能」を持つ製品として支持されている。

画像: 今回、ポルシェ911GT3 Touring(992.1)にWPFを施工するということで取材を行った。

今回、ポルシェ911GT3 Touring(992.1)にWPFを施工するということで取材を行った。

今回、XPEL社から、PPFの機能を持ちつつ、光学的な透明性を維持しながら飛び石・飛来物・汚染物質からフロントガラスを保護する「WINDSHIELD PROTECTION FILM」がリリースされたとのことで、ポルシェ911GT3 touringの施工の様子を取材しつつ、同社の梅原 崇氏に製品の魅力についてうかがった。

[8speed.net編集部/以下、編]まずは、フロントガラスを保護する製品名から教えてください

【梅原/以下、梅】正式名称は「WINDSHIELD PROTECTION FILM/ウインドシールドプロテクションフィルム」 です。略して「WPF」 と呼んでいます。

[編]発売時期を教えてください

【梅】12月2日に世界同時リリースとなり、日本でも販売されています。

[編]WPFの特長を教えてください

【梅】今回、XPELが発売した「WPF」の特長として、フィルムが貼られていることが気がつかないほどの透明感、そして施工面の歪みの少なさが挙げられます。

WPFをガラス面に貼り付けてからフィルム端部をガラス端部に合せてカッターナイフでカットして施工するのももちろんですが、XPELの自慢のシステムである「デザインアクセスプログラム(DAP)」によるコンピューターカットも可能となりました。

DAPには施工車種・グレードごとにカットパターンデータが膨大に用意されており、そこからデータを呼び出してカッティングプロッターによるカット作業を行います。そのためカットされた面もきれいですし、ガラスのフチギリギリまでフィルムを施工することが可能です。

現在、ウィンドプロテクション用のフィルムはPET(ポリエチレンテレフタレート)という基材を用いるのが主流です。ペットボトルの材料と同じですね、あれを薄く伸ばしてフィルム状にしたものとイメージしていただければわかりやすいと思います。

いっぽうで、WPFはボディ用のペイントプロテクションフィルムと近い、TPU(サーモプラスティックポリウレタン)が基材として使われています。走行中の飛び石などによるフロントガラスの欠けやひび割れからガラス面を守ります。また、PET系基材とは違い、自己修復機能を備えていますし、撥水機能もあります。さらには有害な紫外線を遮断することで、太陽によるダメージからフロントガラスや乗員、そしてダッシュボードなどの内装部品を保護する機能も備わっています。

[編]対応車種について教えてください

【梅】基本的にはどのような車種にも対応可能です。乗用車はもちろん、たとえば10tトラックのフロントガラスにも施工可能です。ただ、雨染みや花粉、黄砂などの影響がないとはいい切れないので、屋外駐車をしているクルマにはあまりお勧めしておりません。加えて、短いスパンで定期的に洗車やWPF自体のメンテナンスをよりしっかりと行うことが必須になると思います。

画像: Volkswagen T6.1 California Coast Editionといった、日本ではあまり見掛けないモデルのWPFにももちろん対応している。

Volkswagen T6.1 California Coast Editionといった、日本ではあまり見掛けないモデルのWPFにももちろん対応している。

[編]費用面や預ける期間についても教えてください

【梅】施工店にとって多少の差があると思われますが、参考価格として、車種を問わず9万円(税込み)前後です。WPFを施工するにあたっては1泊2日程度でお預かりできればベストです。

[編]最近のクルマって、フロントガラスにセンサーが埋め込まれていたり、交換費用が高いなと感じます

【梅】そうなんです。スバルのiSightのような運転支援システムが装備されている関係で、フロントガラスを交換するとセンサー類の調整が必要になり、その分、費用が高額になりがちです。例えば、軽自動車だからガラス交換が安く済む・・・という状況ではなくなりつつあるんですね。

[編]さらにはスーパースポーツモデルなど、飛び石を食らいやすいクルマのガラスを交換すると思えば・・・

【梅】まさにそこです。ポルシェ911(992型)のフロントガラス交換が40万円前後といわれています。これがフェラーリともなれば100万円単位の出費となってしまいます。

画像: 992型のポルシェ911のフロントガラス交換で40万円〜であることを考えると、WPFの施工費の方がはるかにリーズナブルな価格といえる。

992型のポルシェ911のフロントガラス交換で40万円〜であることを考えると、WPFの施工費の方がはるかにリーズナブルな価格といえる。

[編]車両保険でまかなえるとしても、等級ダウンや他のアクシデントのときに使えなくなってしまいますし・・・

【梅】フロントガラスに大きなヒビが入ると車検に通せませんから、交換費用を考えるとぐっとリーズナブルな価格で抑えることができるんです。フロントガラスにWPFを施工することで、ガラスそのものへのダメージを大幅に減らすことができるという安心感は、1度でもフロントガラスを交換したことがある方であればご想像できるはずです。

画像: フロントガラスにここまでヒビが入ったら交換しなければ車検をクリアできない。WPFはそのための予防策でもあるのだ。

フロントガラスにここまでヒビが入ったら交換しなければ車検をクリアできない。WPFはそのための予防策でもあるのだ。

[編]ちなみに、旧車やネオクラシックカーなどの古いクルマのフロントガラスにも使えますか?

【梅】もちろん使えます。旧車やネオクラシックカーの多くのフロントガラスが廃盤だったり、入手困難な状況にありますよね。大切な愛車のフロントガラスを保護するための手段としてもWPFは有効な解決策だと考えています。

[編]耐用年数はどれくらいですか?

【梅】使用環境にもよるので一概にはいえませんが、当社のガイドラインに従って専門の施工業者がインストールしたものに対して「1年・2万キロ」の保証をつけています。

具体的には、製造過程での不具合、あるいは何らかの不具合でフィルムがくすんできてしまったり、黄ばんでしまった場合。または表面のクリア層にクラックが入ってしまった場合などに対しての保証です。走行中に飛び石でWPFに傷がついたり破れてしまったり、おクルマを保管する環境は当然まちまちですので、屋外保管による雨染みの付着といったような場合などは対象外となります。

画像: WPFを実際に施工したマツダ ロードスター(ND型)。細かくあら探しをしても、フィルムが貼られていることがほとんど分からない仕上がりだ。

WPFを実際に施工したマツダ ロードスター(ND型)。細かくあら探しをしても、フィルムが貼られていることがほとんど分からない仕上がりだ。

[編]WPFを施工したクルマに乗るうえでの注意点はありますか?

【梅】通常のフロントガラス(WPFを施工していない状態)と同じようにお使いいただいて問題ありません。WPFを長くお使いいただくためのコツとして、洗車や給油の際など、ワイパーの汚れを拭き取ることも効果的です。また、専用のメンテナンスキットを販売していますので、そちらをお使いいただくことで、よりWPFの効果が長持ちできます。

しいていえば、ウォッシャー液の種類ですね。WPFには撥水機能があるので、ウォッシャー液は「○○機能付き」ではなく、もっともシンプルなものを選ぶようにしてください。

画像: WPF専用のメンテナンスキットが用意される。専用のケース/マイクロファイバータオル/ウォーターレスウォッシュ/ウォータースポットリムーバー/ウィンドウ テイント クリーナーのセットで5000円前後(税込み)となる。

WPF専用のメンテナンスキットが用意される。専用のケース/マイクロファイバータオル/ウォーターレスウォッシュ/ウォータースポットリムーバー/ウィンドウ テイント クリーナーのセットで5000円前後(税込み)となる。

[編]施工後のメンテナンスは必要ですか?

【梅】撥水機能が落ちてきたなと感じたら、半年に1度程度「リストア」という撥水剤をフロントガラスに吹き付けてください。

画像: WPFの撥水機能を強化する「RESTORE/レストア」。販売価格は3000円前後(税込み)となる。

WPFの撥水機能を強化する「RESTORE/レストア」。販売価格は3000円前後(税込み)となる。

余談ですが、異なる種類の4台のクルマに施工後、「可視光線透過率(透過率)」を測定するときに用いられる各陸運支局でも実際に運用されている「PT-500」という可視光線透過率測定器を使ってそれぞれの透過率を測定した結果、いずれも透過率の損失は1%以下でした。非常に透明度が高いのが数値からしても分かりますね。

画像: WPFのフィルムの構造および製品の特性。可視光線透過率の試験結果の欄にも「90%と同等もしくは以上」と明記されている(※XPEL JAPAN Webサイトより引用)。

WPFのフィルムの構造および製品の特性。可視光線透過率の試験結果の欄にも「90%と同等もしくは以上」と明記されている(※XPEL JAPAN Webサイトより引用)。

[編]最後になりますが、梅原さんからメッセージを

【梅】飛び石などの飛来物からフロントガラスを保護するのがWPFの主な役割ですが、UVカット機能を備えているため、紫外線を気にする方や、レザーインテリアの保護にもお勧めです。旧車およびネオクラシックカーオーナーの方であれば、フロントガラスの保護だけでなく、紫外線によるダッシュボードへのダメージ軽減にもつながります。幅広いニーズにお応えできる商品ですので、車種を問わず、多くの方に試していただきたいです。

画像: 取材に応じてくれた、XPEL JAPAN(エクスペル・ジャパン)の梅原崇氏

取材に応じてくれた、XPEL JAPAN(エクスペル・ジャパン)の梅原崇氏

[編]まとめ:フロントガラスを保護し、紫外線からも人や内装を守ってくれるWPF

私事で恐縮だが、昨年、所有していたGolf Touranで走行中にフロントガラスに飛び石があたり、交換することとなった。ガラスを交換しないと車検に通らないほどのダメージだったので、20万円オーバーの出費となってしまった。車両保険でまかなうかどうか迷ったすえ、等級ダウンを防ぐために実費で修理。クルマを所有するうえで想定外の出費は避けられないとはいえ、これは正直いってかなり痛かった。

画像11: 自己修復機能とUVカット機能を併せ持つ「XPEL EPU ウインドシールドプロテクションフィルム(WPF)」とは?

飛び石はいつ何時、どこから飛んでくるか分からない。しかも、多くの場合は避けようがない。「あっ!」と思った瞬間にガラスに直撃しているからだ。そういった不安やストレスから解放してくれるのがWPFというわけだ。

PPTと同様に、膜のように貼られたWPFがフロントガラスを保護してくれる。そして、UVカット機能が同乗者や内装を紫外線によるダメージから守ってくれる。フルレザーインテリアの高級車や、ダッシュボードが製造廃止で入手が極めて困難な旧車およびネオクラシックカーオーナーにも朗報といえるだろう。

画像12: 自己修復機能とUVカット機能を併せ持つ「XPEL EPU ウインドシールドプロテクションフィルム(WPF)」とは?

フィルムゆえに定期的な貼り替えは必要だが、それはボディコーティングであっても定期的なメンテナンスや再施工が必要であるため、手間は同じだ。むしろ、不意の飛び石の不安や紫外線によるダメージ軽減といった開放されるメリットは非常に大きい。プロテクションフィルムという製品に触れる入門編としても、WPFはおすすめのアイテムといえるだろう。

XPEL JAPAN(エクスペル・ジャパン)

・企業名:エクセルフィルム株式会社
・住所:〒252-0132 神奈川県相模原市緑区橋本台1丁目9-7
・google map:https://maps.app.goo.gl/RchZppe46QTxHScZ9
・TEL:042-703-3788
・FAX:042-703-3766
・営業時間:9:00〜18:00
・定休日:土曜日、日曜日
・URL:https://www.xpeljapan.com/
・お問い合わせ:https://www.xpeljapan.com/company/contact/zzq

画像: XPEL JAPAN(エクスペル・ジャパン)

(Text & Photo Toru Matsumura)

This article is a sponsored article by
''.