ポルシェジャパン株式会社とポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)委員会は2024年7月21日、ポルシェカレラカップジャパン2024シリーズ第7戦の決勝を、富士スピードウェイ(静岡県)で開催した。
天候:晴れ 路面:ドライ 気温:31度 路面:42度(レーススタート時)
PCCJ第7戦のグリッドは、21日(土)に行われた予選のセカンドベストタイムで決定した。オーバーオール(総合)のポールポジションを獲得したのは、前日も優勝し6連勝中のプロクラスの#60 伊東黎明選手。2番手は#90 呉良亮選手、3番手は#7 山田遼選手、4番手はポルシェジャパンジュニアドライバーの#91 平安山良馬選手。
プロアマクラスのポールポジションは#9 武井真司選手、アマクラスのポールポジションは#88 Tiger Wu選手となった。
第7戦決勝は朝から青空が広がり、気温が上昇する10時25分からフォーメーションラップが開始される。再び全車がグリッドに整列してレースはスタートとなり、2番手グリッドの#90 呉選手、3番手グリッドの#7 山田選手が好スタートを見せ、ポールポジションの#60 伊東は選手何とか#7 山田選手を抑えるも、#90 呉選手が1コーナーでトップに立つ。
#90 呉選手、#60 伊東選手、#7 山田選手の順で1周目を終えると、ホームストレートで#90 呉選手のスリップに入った#60 伊東選手は1コーナーで並び掛け、コカ・コーラコーナーでトップに立つ。
#7 山田選手もその隙を着いて#90 呉選手をオーバーテイクして2番手に浮上。トップの#60 伊東選手はペースを上げて2番手以下を引き離しに掛かるが、2番手の#7 山田選手も必死の走りでレース中盤以降にベストタイムを更新し、その差を徐々に縮める。しかし、最終的に0秒804の差で#60 伊東選手がトップチェッカーを受け、開幕戦から7連勝を達成。
レース後、#60 伊東選手は「今シーズン初めてスタートに失敗し、2番手になってしまいましたが、焦らずに呉選手の動きを後方からじっくり見て2周目に仕掛けました。レース終盤は、山田選手とレースファステストタイムの戦いがあったのですが、ラストラップに負けたのが悔しいですね」と、#60 伊東選手はタイム争いでの負けを反省する。
2位の#7 山田選手は「レース中盤からペースを上げ、トップとの差を詰めましたが一歩届きませんでした。次大会も富士ですから、今回の戦いを振り返り逆転を狙っていきます」と気合いが入る。
3位はレース中盤の#90 呉選手とのバトルを制した#91 平安山選手が獲得し、「クルマのセットを変更したことで今日のペースは良かったと思います。でも、トップ2台と戦うには色々な部分を見直していく必要があります」と巻き返しを誓う。
4位に終わった#90 呉選手は、「スタートは良かったのですが、タイヤマネージメントが悪かったのかポジションを落としてしまいました」と残念がる。
プロアマクラスは、第7戦も#10 MOTOKI選手が好スタートでクラストップに浮上し、周回を重ねていく。しかし、思ったようにペースは上がらず、2番手の#9 武井選手との差が徐々に縮まっていき、10周目の1コーナーで#9 武井選手がオーバーテイクに成功する。そして#9 武井選手はゴールまでトップを守り切り、今大会2連勝を飾る。
「スタートでポジションダウンしてしまいましたが、MOTOKI選手との差を詰めて最終的にトップに立てて良かったです」と、#9 武井選手は優勝を喜ぶ。
2位に終わった#10 MOTOKI選手は「今日はセットがうまく決まらず、ペースが上がりませんでした。次の富士は、データを見直して気持ちを入れ替えて挑みたいと思います」と、次戦での逆襲を狙う。
アマクラスは、クラスポールポジションの#88 Tiger Wu選手が第6戦同様にプロアマクラスの争いに割って入る速さを見せ、ポール・トゥ・ウインで優勝を飾る。「今日はミスなく優勝できて良かったです。チームの強さが僕をバックアップしてくれていると、ビンゴには感謝しています」と喜びを語る。
2位は#66 BANKCY選手、3位は今シーズン初表彰台となった#36 Sky Chen選手が獲得した。
PCCJ第8-9戦は、2週間後の8月2日(金)、3日(土)、4日(日)に、今大会と同じく富士スピードウェイ(静岡県)で開催する。2日に予選、3日に第8戦決勝、4日に第9戦「ミシュランチャレンジ」決勝と3日間開催となる。しかも次大会は、SUPER GTの併催レースとして開催されるため、今回のスーパーフォーミュラとは違った路面コンディション下、どのような戦いが展開されるのか注目される。
(Text Toru Matsumura)