2026年9月29日、アウディ ジャパンは、新型「Audi RS 5」と「Audi RS 5 Avant」を発表した。新型はAudi A5をベースに、RSモデルとして初めて高性能プラグインハイブリッド(PHEV)を採用。2.9L V6 TFSIエンジンと電気モーターを組み合わせ、システム最高出力470kW(639PS)、最大トルク825Nmを発生する。価格はAudi RS 5が1550万円、Audi RS 5 Avantが1575万円で、同日から受注を開始し、10月20日から全国のAudi正規ディーラーで販売する。

RS初のPHEV、0-100km/h加速は3.6秒
新型Audi RS 5/RS 5 Avantの大きなトピックは、Audi Sport史上初となる高性能PHEVの採用だ。
搭載する2.9L V6 TFSIエンジンは、可変ジオメトリーターボ(VTG)を採用し、最高出力375kW(510PS)、最大トルク600Nmを発生。これに8速ティプトロニックのトランスミッション前方に配置した最高出力130kW(177PS)、最大トルク460Nmの電気モーターを組み合わせる。
システム全体では最高出力470kW(639PS)、最大トルク825Nmを発生し、0-100km/h加速はわずか3.6秒。最高速度は270km/hで、オプション装着時には285km/hまで引き上げられる。






一方、高性能モデルでありながら日常ではEVとして使えるのも新型の特徴だ。総容量25.9kWh(ネット容量22kWh)のリチウムイオンバッテリーを搭載し、EVモードでは最高140km/hまで走行可能。EV走行換算距離はAudi RS 5が85km、Audi RS 5 Avantが83kmとなる。
充電は普通充電に対応し、標準装備の充電ケーブルでは最大3kW、別売りのe-tron Charging Kit Plusを使用した場合は最大8kWで充電できる。

電動化したquattroで最大2000Nmのトルク差を瞬時に生成
パワートレインだけでなく、4WDシステムにも新しい技術が盛り込まれた。



新型Audi RS 5/RS 5 Avantは、Audi Sportとして初めて新開発のプリロード付きセンターディファレンシャルを採用。さらにリヤには、市販モデルとして世界初というエレクトロメカニカルトルクベクタリング機構を備える。
左右後輪の間で最大2000Nmのトルク差を瞬時に生み出すことで、走行状況に応じてヨーモーメントを制御し、コーナリング性能を高める仕組みだ。電動アクチュエーターには400V水冷式モーターを使用し、わずか15ミリ秒で反応。アクセルオフ時にも左右輪間でトルクを配分できる。
また、制御を担うドライビングダイナミクスコントローラー「HCP1」は、アクセル開度やブレーキ圧に加え、縦・横方向のG、ヨーレート、スリップ角、速度、路面の推定摩擦係数といった情報を解析。ターゲットとなるディファレンシャルトルクを200Hz、つまり5ミリ秒ごとに算出し、ドライバーの操作を先読みするように前後左右のトルクを配分するという。
サスペンションには、従来のDRCサスペンションに代えて、ツインバルブショックアブソーバーを備えたRSスポーツサスペンションを標準装備。伸び側と縮み側の減衰力を電子制御し、ピッチやロールを抑える。アダプティブエアサスペンション設定車も用意される。
Audi A5より45mmワイドな専用ボディ
エクステリアは初代「Audi quattro」の血統を感じさせるデザインとしながら、現行Audi A5との違いを明確にした。
ボディはAudi A5に対して左右それぞれ45mmワイド化。フロントには立体的なハニカム構造のシングルフレームグリルとダークトーンのマスクを組み合わせ、サイドでは大きく張り出したブリスターフェンダーがRSモデルらしさを強調する。
フロントフェンダー後方にはエアベントを設け、リヤには空力性能を考慮した垂直フィン付きディフューザーを装備。その中央には縦型の赤いリフレクターが配置される。

さらに、ドライビングモードに応じてサウンドが変化する左右2本出しのオーバルテールパイプも採用。レーシングモデルAudi Sport quattro S1やAudi S1 e-tron quattro Hoonitronから着想を得たデザイン要素も取り入れ、モータースポーツとのつながりを強調した。
灯火類にはダークハウジングのマトリクスLEDヘッドライトを採用し、RSならではの表情をつくり出している。


RS専用コックピットを採用
インテリアもRS専用の仕立てとなる。ハニカムキルティングを施したRSスポーツシートは強い横方向のサポートを確保しながら、電動調整やマッサージ機能を備え、長距離移動時の快適性にも配慮した。

標準仕様ではブラックのレザーとマイクロファイバーを組み合わせ、オプションのRSデザインパッケージではレッド、レッドプラス、グレー、ボーダイングリーンのアクセントを選択可能。ファインナッパレザー仕様のRSスポーツシートには、ヘッドレストスピーカーやシートベンチレーション、マッサージ機能も用意される。



RSステアリングホイールは上下をフラットにした形状で、12時位置にはセンターマーカーを配置。RSサテライトコントロールにより、ドライブモードの切り替えやブースト機能などをステアリングから操作できる。
MMIパノラマディスプレイには11.9インチのバーチャルコックピットプラスを採用し、RS専用デザインを用意。回転数や車速に加え、シフトライトを表示するほか、Gフォース、ラップタイム、パワーメーターなども確認できる。さらにシフトタイミングをフロントウインドウ上のヘッドアップディスプレイに投影する機能も備える。






RSの歴史に新たな電動化モデル
AudiのRSモデルは、1994年に登場したAudi RS2 Avantから始まった。Audi Sport GmbHの前身であるquattro GmbHが手がけ、ルマン24時間レースやDTMなどで培ったモータースポーツ技術を市販車へ投入してきたシリーズである。
現在はAudi RS 5をはじめ、Audi RS 3、Audi RS Q8、電気自動車のAudi RS e-tron GT performanceなどへラインナップを拡大している。今回のAudi RS 5/RS 5 Avantは、そのRSの歴史にPHEVという新たなパワートレインを加えるモデルとなった。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Audi Japan)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。



