2026年1月20日、2026年からFIAフォーミュラ1世界選手権に参戦するAudi Revolut F1 Teamが、ドイツ・ベルリンでチームのグローバルデビューを果たした。会場に選ばれたのは、かつて発電所として使われていた歴史的建造物「Kraftwerk Berlin」。Audiはこの空間を、光と音を駆使した没入型演出によって再構成し、F1プロジェクトの“新時代の幕開け”を強く印象づけた。

このイベントでは、AudiがF1に投入する初のマシン「Audi R26」の正式カラーリングが初公開されたほか、タイトルパートナーであるRevolut、アパレルパートナーのadidasなど、主要パートナーとの連携を含めたチーム全体のビジュアルアイデンティティが披露された。2022年の参戦表明以降、水面下で進められてきた長期プロジェクトが、初めて公の場で全体像を現したかたちである。
技術とブランドを象徴するR26のデザイン
公開されたR26のリバリーは、Audiの新しいデザイン哲学を色濃く反映したものとなった。基調となるのは、チタニウム調のメタリックカラーと、カーボン素材を強調した構成。そこにラバレッドのアクセントが加えられ、視覚的にも「技術」と「情熱」を対比させる仕上がりである。Audiの象徴であるフォーリングスは、F1プロジェクト専用のアイコンとして明確に位置づけられた。









このデザイン思想はマシンにとどまらず、ピットガレージやモーターホーム、チームウエアにまで一貫して展開される。adidasと共同開発したレーススーツおよびチームウエアも同時に披露され、F1チームとしての統一感とブランド訴求を強く意識した体制が示された。



経営トップが語るF1参戦の意義
イベントにはAUDI AG CEOでありAudi Motorsport AG取締役会会長を務めるゲルノート・デルナーも登壇した。デルナーは、今回の発表を単なるチームローンチではなく、「Audiにとっての新しい時代の公式宣言」と位置づけたうえで、F1を通じて企業文化そのものを変革していく意志を強調した。
Audiは2030年までに世界選手権を争う存在になることを明確な目標として掲げており、短期的成果よりも長期的な競争力構築を重視する姿勢を示している。電動化比率の大幅な引き上げや、100%サステナブル燃料の導入といった2026年の新レギュレーションは、Audiの量産車開発とも親和性が高く、F1参戦を技術開発の中核に据える狙いが透けて見える。


ワークス体制を軸とした組織構造
チーム運営の中核を担うのは、プロジェクト責任者のマッティア・ビノットと、チーム代表のジョナサン・ウィートリーである。ビノットは、エンジン(パワーユニット)開発をドイツ・ノイブルクで行い、シャシー開発とレース運営をスイス・ヒンウィルで担うという完全ワークス体制こそが最大の強みだと語った。
さらに、英国ビスターに拠点を構える「Audi Motorsport Technology Centre UK」を通じて、F1人材の集積地である“モータースポーツ・バレー”との接点も確保している。エンジンからフロントウイングに至るまで、すべてを自社主導で統合する体制は、2026年以降のF1において大きな競争力となる可能性がある。
ドライバーが語る新プロジェクトへの期待
ドライバーとして登壇したのは、長年F1で戦ってきたニコ・ヒュルケンベルグと、新世代を担うガブリエル・ボルトレトである。ヒュルケンベルグは、Audiのプロジェクトについて「本気度と実行力を兼ね備えたワークスチーム」と評価し、メルボルンでの初レースに向けた準備への手応えを語った。
一方のボルトレトは、ルマンやラリーで成功を収めてきたAudiの歴史に触れつつ、「そのレガシーをF1に持ち込む役割を担えることは大きな名誉」と述べ、若手らしい意欲を示している。



初走行はバーレーン、そして開幕戦へ
Audi Revolut F1 Teamは、すでにバルセロナでの非公開テストを終えており、今後はバーレーンで行われる公式プレシーズンテストでR26を初めて公の場に出走させる予定だ。その後、2026年シーズン開幕戦となるオーストラリアGP(メルボルン)で、正式なレースデビューを迎える。
長期計画の集大成として披露された今回のベルリンイベントは、AudiがF1を単なる参戦カテゴリーではなく、ブランドと技術を象徴する中核プロジェクトとして位置づけていることを明確に示した。世界選手権争いという目標に向け、その第一歩がいよいよ現実の舞台に踏み出したことになる。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by AUDI AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。


