日本でも中古車販売や買取にまつわる詐欺やトラブルの被害が取り沙汰されているが、ヨーロッパでもAudiの中古車販売での詐欺被害が増えており、ドイツのAUDI AGが注意喚起するプレスリリースを発信している。

2025年5月、AUDI AGは、ドイツ、オーストリア、スイスの3カ国において、中古車販売を装った詐欺が多発していることを明らかにし、消費者に向けて強い注意喚起を行った。詐欺行為は、実在しない中古のAudi車を販売しているかのように装い、巧妙に作られたウェブサイトやカタログを通じて消費者をだます手口である。すでに被害者も出ており、同社は警察への通報を呼びかけるとともに、当局と連携して法的措置を進めている。
問題となっているのは、見た目が正規の販売チャネルのものに酷似したウェブサイトや商品カタログである。詐欺グループは、あたかもAUDI AGや正規販売店が関与しているかのような印象を与えるデザインや表現を用いているが、提示される車両は市場相場に比べて著しく低価格に設定されている。
しかも、詐欺業者は偽造したメールアドレスや電話番号、銀行口座情報を使用し、場合によっては実在するAudi販売パートナーの社員の写真までも悪用して信頼性を装っている。こうした手口は一見して見破るのが困難であり、一般消費者が誤って取引に応じてしまう危険性が高い。
こうした手口で購入希望者を引き込み、代金を振り込ませたうえで連絡を断つという手口が確認されている。
AUDI AGによれば、残念ながらすでに複数の消費者が詐欺被害に遭い、金銭を失ったケースが報告されている。具体的な被害額や件数については明らかにされていないものの、同社は「被害を受けた場合には速やかに警察に通報してほしい」と呼びかけている。
このような状況を受けて、同社自身もすでに刑事告訴を行い、捜査当局と連携して詐欺グループの摘発に協力している。Audiは被害者の救済を願うとともに、二次被害の拡大防止に向けた対応を強化する方針を示した。
今回の事案は、中古車市場におけるインターネット取引の拡大に伴い、詐欺の手口が巧妙化していることを示している。一般消費者がこうした被害を避けるためには、いくつかの心構えが求められる。
- 相場より極端に安い価格設定に安易に飛びつかないこと
- 取引相手の連絡先が正規のものかを確認すること
- サイトやカタログの出所を慎重に見きわめること
- 不審に思った場合は速やかに取引を中止し、警察や正規販売店に相談すること
こうした詐欺は日本に住む私たちにとっても他人事ではない。都合のよい話ほど慎重に確認する必要があることを、どうか肝に銘じてほしい。
(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by AUDI AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。