2025年8月16日、シーズン全6戦で争われる「2025 Audi A1 Fun Cup」の第5戦が静岡県の富士スピードウェイで開催され、#101 森 花海が自身初のポール・トゥ・ウィンで今季初勝利を飾った。

Audi A1 Fun Cupとは?
Audi A1 Fun Cupは、Audi A1(8X)を用いたJAF公認ワンメイクレース。2024年には富士スピードウェイ、筑波サーキット、スポーツランド SUGOを舞台で全5レースが開催され、イコールコンディションのもと、老若男女が熱くクリーンな戦いを繰り広げた。
2025年はレース数が6戦に増えるとともに、レディス・クラスが新設され、女性にとってこれまで以上に参加しやすいレースになる。

Audi A1 Fun Cupでは、マシンの開発や管理をHitotsuyama Racingが一括して行い、参加者はマシンをレンタルしてレースに参加する。
さらに、「Arrive & Drive」パッケージと呼ばれるシステムにより、参加者はヘルメットやレーシングスーツといったレーシングギアを持参してサーキットに来るだけでレースに参戦が可能。面倒なレースのエントリーをはじめ、マシンの運搬、サーキットでのマネジメント、タイヤやその交換工賃、メインテナンスなどはすべて参加料金に含まれるため、気軽にモータースポーツに参加できるのが魅力である。また、マシンは車両保険に加入しているため、万一クラッシュがあっても、ドライバーの負担は免責金額が上限というのも安心だ。
マシンは1.4 TFSIエンジンを搭載するAudi A1をベースに、Hitotsuyama Racingが開発したレース専用車。7速Sトロニックを搭載することで、ドライバーはステアリングやアクセル、ブレーキ操作に集中でき、また、シフトミスやオーバーレブによるエンジン破損の心配がないのがうれしいポイントだ。
各レースの上位入賞者にはポイントが与えられ、また、上位3名には賞金を授与。さらに、シリーズランキング上位3名にも賞金が贈られる。2025年はこれとは別に女性ドライバーを対象にしたポイント制を導入し、シリーチャンピオンには賞金が与えられる。他にも特典が用意されるなど、充実した内容になっている。
公式予選
2025シーズンの終盤戦となる第5戦には13名がエントリー。このうち4名がレディス・クラスの女性ドライバーだ。
午前11時20分に開始された予選は、Audi A1 Fun Cupの13台に加え、FCR-Vitzとデミオのマシンを含む計27台による混走形式で行われた。
序盤から#104 飯島宗久が2分16秒723を記録して首位に立つと、#102 野田 望や#107 藤井政至が次々とタイムを更新。激しい上位争いのなか、#101 森が2分15秒592を叩き出しトップに浮上した。その後も#101 森は安定した走りを見せ、8周目には2分15秒483を記録してポールポジションを確定。2番手に#104 飯島、3番手に#102 野田が続いた。

レディース・クラスでは、#101 森が全体トップで圧倒的な速さを見せたほか、#112 芳賀絢音が全体5位、#108 ナガサワクミコが6位につけるなど、上位で健闘した。
決勝レース
午後3時50分、雨粒が落ち始めるコンディションのなかで10周の決勝レースがスタートした。

フロントロウの#101 森と#104 飯島、2列目の#102 野田と#107 藤井の4台が揃って好スタートを切り、1コーナーに横並びで進入。この混戦を制したのはポールの#101 森で、ホールショットを獲得した。その後方では#107 藤井が#104 飯島のインを突いて2番手に浮上し、#102 野田もアウトから仕掛けて#104 飯島をかわした。さらに後方では、#108 ナガサワが#112 芳賀をかわして5番手にポジションを上げている。

その後、#101 森と#107 藤井の一騎打ちが展開され、わずか数秒差の接近戦が続いた。3周目には#107 藤井がファステストラップを記録し、5周目にはコカコーラコーナーで#101 森をかわしてトップに立つ。しかし#101 森も諦めず、テール・トゥ・ノーズの攻防が続いた。一方、3位争いでは#102 野田と#104 飯島が接近し、6周目の1コーナーで#102 野田がオーバーラン。その隙を突いた#104 飯島が3位を奪還した。

7周目、#101 森がストレートでスリップストリームを活かし、1コーナーで#107 藤井を抜き返す。翌8周目には#107 藤井が再び逆転し、順位はめまぐるしく入れ替わった。勝負のファイナルラップでは、#101 森がストレートエンドで#107 藤井のアウト側に並び、クロスラインを駆使して2コーナーで先行。そのままリードを広げてチェッカーを受け、初優勝を手にした。#107 藤井は1秒078差で2位、#104 飯島が3位に入った。


レディース・クラスは、総合優勝した#101 森に続き、2位が総合5位争いに競り勝った#108 ナガサワ、3位が総合6位の#112 芳賀、4位が同11位の#106 Kai-Ti WANGとなった。

第5戦を終え、ここまでの5レースすべてで異なる勝者が誕生する混戦模様となった2025年シーズンのAudi A1 Fun Cup。最終戦は11月8日に再び富士スピードウェイで開催予定であり、シリーズチャンピオンの行方が注目される。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Hitotsuyama Racing)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。
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・Audi A1 Fun Cup公式サイト