2025年3月23日、栃木県のモビリティリゾートもてぎでENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE 第1戦「もてぎスーパー耐久 4 Hours Race」が開催され、RACE2でST-Xクラスに参戦した#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSが惜しくも表彰台を逃した。

すでにニュースでもお伝えしたとおり、Hitotuyama Racingが2025シーズンのスーパー耐久に、Audi R8 LMS GT3で参戦する。
そのデビュー戦となる第1戦「もてぎスーパー耐久 4 Hours Race」RACE2のST-Xクラスには、#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSに加えて、Mercedes-AMG GT3、LEXUS RC F GT3、PORSCHE 911 GT3R、Aston Martin Vantage GT3の5台が参戦し、総合優勝を目指す。
#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSをドライブするのは、A:鈴木建自選手、B:小川颯太選手、C:ジェームス・プル選手、D:猪爪杏奈選手の4名。Eドライバー登録の川端伸太朗選手は、今回はチーム監督に徹する。

写真右からA:鈴木建自選手、B:小川颯太選手、C:ジェームス・プル選手、D:猪爪杏奈選手。
3月25日、8時50分からは公式予選が行われた。スーパー耐久では、公式予選で記録したAドライバーとBドライバーの合算タイムでスターティンググリッドが決定される。#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSは、GT3レースのデビュー戦となる鈴木選手が1分53秒923をマークし、Aドライバー中3番手。一方、エースドライバーの小川は、Bドライバーのみならず、全体でベストとなる1分51秒131を叩き出し、その速さを見せつけた。A/Bドライバーの合算タイムは3分45秒054となり、2番手の#31 DENSO LEXUS RC F GT3にわずかコンマ035秒及ばず、3番グリッドからのスタートとなった。

RACE2のスタート
12時30分からの決勝は、猪爪選手がスタートを担当。オープニングラップ途中で4位にポジションを落としたものの、その後、先行する#31 DENSO LEXUS RC F GT3とのバトルの末に3位を取り戻した。

スタートを担当した猪爪選手
第2スティントを担当した小川選手は、燃料が重い状態ではなかなかペースが上がらなかったものの、燃料が軽くなるにつれて本来の速さを発揮。53周目にはトップを走る#666 seven x seven PORSCHE GT3Rをかわして首位に躍り出た。
第3スティントは鈴木選手が担当。Aドライバーには60分の走行義務があり、鈴木選手は周回を重ねるうちに徐々にペースを上げ、30周を走りきった。
最後のスティントはプル選手が担当。先行する#31 DENSO LEXUS RC F GT3との差を縮めるために、チームはタイヤ無交換作戦を敢行。プル選手はタイヤが厳しい状況にもかかわらず3位を走る#31 DENSO LEXUS RC F GT3を猛追し、ゴールまで残り7周というところで3位に踊り出た。ところが、ファイナルラップとなる121周目、#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSはガス欠に見舞われ、コース上でマシンを止めてしまう。スーパー耐久ではチェッカーを受けなければリタイヤ扱いになり、#101 Hitotsuyama Audi R8 LMSはゴール目前で惜しくも表彰台を逃した。
それでも、小川選手とプル選手の速さには注目が集まり、また、GT3レース初挑戦の鈴木選手と猪爪選手は期待以上のパフォーマンスを示しており、次戦以降の活躍が楽しみである。

#101 Hitotsuyama Audi R8 LMS

#101 Hitotsuyama Audi R8 LMS
ST-Xクラスの最終順位は優勝が#666 seven x seven PORSCHE GT3R、2位が#23 TKRI松永建設AMG GT3、3位が#31 DENSO LEXUS RC F GT3となった。

ST-Xクラスで開幕戦を制した#666 seven x seven PORSCHE GT3R
GT4マシンで争われるST-Zクラスは11台がエントリーし、23日のRACE2に加えて、22日のRACE1の2戦が行われた。このクラスには#22 EBI GROUP Cayman GT4 RS CSと#34 TECHNO FIRST FUNDINNO R8 LMS GT4が参戦し、前者はRACE1:リタイヤ、RACE2:不出走、後者はRACE1:7位、RACE2:4位でレースを終えている。

#22 EBI GROUP Cayman GT4 RS CSはRACE1:リタイヤ、RACE2:不出走

#34 TECHNO FIRST FUNDINNO R8 LMS GT4はRACE1:7位、RACE2:4位
TCR車両が競うST-TCRクラスは5台がエントリーし、22日のRACE1のみに参加。ここには#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCRと#430 エヴァRT初号機 RS3 LMSが参戦し、前者がクラス2位、後者がリタイヤという結果となった。

#19 BRP★NUTEC 制動屋 CUPRA TCRはクラス2位

#430 エヴァRT初号機 RS3 LMSはリタイヤ
次回第2戦は、4月26日〜27日、三重県の鈴鹿サーキットで開催される。Audi、Porsche、そして、Cupraのさらなる健闘を期待したい。

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Michinao Ishibashi, Satoshi Ubukata)