2025年1月13日、AUDI AGは2024年の販売台数が前年比12%減の170万台だったと発表した。
2024年の販売は、厳しい経済状況、激しい市場環境、部品の供給不足が影響して各市場で台数が減少。e-tronについても8%減の164,000台強に留まっている。
一方、「Audi Q4 e-tron」は好調で、世界で約10万8,000台を販売。第3四半期に市場に投入した「Audi Q6 e-tron」も約1万5,000台と順調な販売を見せる。電気自動車以外では、「Audi Q5」(29万8,000台)、「Audi A6」(24万4,000台)、「Audi Q3」(21万5,000台)が好調だった。
市場 | 2024年 | 2023年 | 2023年比 |
---|---|---|---|
全世界 | 1,671,218 | 1,898,240 | -11.8% |
ドイツ | 198,342 | 252,060 | -21.3% |
北米 | 240,771 | 276,735 | -13.0% |
中国 | 649,434 | 728,575 | -10.9% |
欧州(除くドイツ) | 466,209 | 495,559 | -5.9% |
他の地域 | 116,462 | 142,311 | -18.2% |
AUDI AGセールスおよびマーケティング担当取締役のマルコ・シューベルト氏は、「2024年は当初から過渡的な年と位置付けていました。強力なモデルを市場に投入しましたが、その重要性は販売台数において徐々に表れてくるでしょう。同時に、一部のモデルが段階的に生産を終了します。厳しい経済状況や政府のインセンティブ構造における不透明性が購入意欲の低下を引き起こし、業界全体に影響が及んでおり、とくに電気自動車で顕著です」と販売減の理由を述べている。
AUDI AGのCEOを務めるゲルノート・デルナー氏は、「2024年は、新しい製品ポートフォリオに向けた過渡期でした。世界的な経済の不確実性や競争の激化も、昨年の業績に影響しました。これらの課題はありますが、私たちは長期目標を達成する確信があります。明確な製品と技術のロードマップを持って、アウディは2024年と2025年に20を超える新モデルを導入し、体系的に製品ポートフォリオを若返らせています。2025年は引き続きモデルイニシアチブを進め、Audi A7やAudi Q3といった主要モデルファミリーを刷新します。多数の新しいプラグインハイブリッドも発表しますので、お客様は楽しみにお待ちください」とコメントしている。
2024年と2025年のニューモデルにより、果たしてAudiは反転攻勢に転じることができるのか。2025年はAudiの未来を占ううえで重要な年になりそうだ。
(Text by Satoshi Ubukata)