660台が限定生産され、日本ではわずか10台販売された「Audi RS 6 Avant GT」。ファン垂涎の究極のAvantを手に入れたのは?
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Audi RS 6 Avant GTは、「Audi RS 6 Avant performance」をベースとする限定車。Audi RS 6 Avant performanceと同じ最高出力463kW(630ps)、最大トルク850Nmの4L V8ツインターボを搭載しながら、カーボン製のボンネット/バンパー/フェンダーなどを採用するとともに、ルーフレールを廃止するなどして、Audi RS 6 Avant performanceに対して40kgの軽量化に成功。0-100km/h加速:3.3秒、最高速:305km/hの実力を誇る究極のAvantである。
660台限定生産のAudi RS 6 Avant GTは、日本でもミトスブラックメタリック5台とクロノスグレーメタリック5台の計10台が販売されたのは上記のレポートのとおり。このうちクロノスグレーメタリック5台はオンラインでの販売で、そのうちの1台を射止めた幸運なAudiファンが、都内で会社役員を務める阿野雅樹さんである。
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阿野さんにとって初めてのAudiは「Audi RS 3 Sportback」。それまでは、どちらかといえばSUVやステーションワゴンが好みだったそうだが、2017年にニュルブルクリンクを走行したのがきっかけで走りに目覚め、その翌年の2018年、縁あってAudi RS 3 Sportbackを手に入れたという。そして、翌年の2019年、Audi driving experienceの上級クラスである「Circuit trial Time trial session」で総合優勝し、特別賞としてAudi race experienceへの参加権利を獲得。2019年9月15日、栃木県のツインリンクもてぎで開催されたスーパー耐久シリーズ第5戦「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」では、「Audi RS 3 LMS」でST-TCRクラスに参戦し、見事3位表彰台に輝いた。
その後も、2022年にはスーパー耐久のST-Zクラスに参戦する「Hitotsuyama Audi R8 LMS GT4」のAドライバーとして活躍したり、家族ぐるみで「Audi A1 Fun Cup」に参戦するなど、この数年で足繁くサーキットに通うようになった。
「RS 3を買ったのも縁ですが、いろいろなレースに参加できたのも縁。基本的に縁を大切にする人間なので、『やってみる?』と誘われるとつい『やる!』と答えてしまうんです」
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そんな阿野さんが、富士スピードウェイで開催されるイベントに参加するというので、12月中旬のとある日、私も現地に向かうと、阿野さんとピカピカのAudi RS 6 Avant GTの姿をパドックで見つけることができた。「クルマはおととい納車されたばかりで、まだ200kmしか走ってないんです」と話す阿野さん、このあと富士スピードウェイの本コースを走るというのだから驚きだ。「といってもヘルメットなしで走れる“ファミリー走行”ですけどね。慣らし中なので3000rpm以下で走ります」と余裕の表情を見せるのは、豊富なレース経験のおかげだろう。
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Audiの魅力を訊ねると、「ふつうならスピンするような路面でもAudiのquattroならちゃんと走れるし、前に進めないような悪路でもAudiなら走れたりします。走行時の制御も優れ、安全性が高いAudiは、ステアリングを握る家族のことを考えると、最適な選択肢です」
Audi RS 6 Avant GTのオンライン販売に応募した理由は、「実は以前から、Audi RS 6 Avantの購入を検討していました。ただ、手に入れたい時期に生産枠が確保されなかったり、そのあと発売になったAudi RS 6 Avant performanceではほしい装備が付かなかったして、買うチャンスを逃していました。そんなとき、Audi RS 6 Avant GTが発売されると知り、オンライン販売に申し込んだのです」
そして、今回の良縁により、晴れてAudi RS 6 Avant GTのオーナーになった阿野さん。「アダプティブエアサスペンション付きで、ふだん街で普通に使える快適な高級ステーションワゴンという感じが良かったのですが、このAudi RS 6 Avant GTは軽量化のために装備を簡素化したぶん、自分にとって必要な装備がなかったりするんですよね。ルーフレールもありませんし。そういう意味では自分の理想とは違っていますが、内燃機関を搭載した最速・最高のAvantを手に入れる最後のチャンスなら、ほしいなと思いました。他にこのクルマに代わるものがないというのも、ほしいと思った理由でしょうね。抽選でハズレたら縁がなかったと諦めるつもりでしたので、このクルマが私を選んでくれたことに感謝しています」
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ちなみに、このクルマの第一印象を訊くと、「Audi RS 6 Avant GTにはアダプティブエアサスペンションではなく、金属スプリングのスポーツサスペンションが装着されていますが、思いのほか乗り心地が良くて驚いています。これなら街乗りでも全然問題ないですね。他の部分も最初から良い感触です。慣らし中ですがエンジンも軽いですし、ふだんEVに乗る機会が多いだけに、あのV8のサウンドもいいですよね!」
「サーキットをガンガン走らせるというよりも、荷物をたくさん積んで家族とツーリングにでかけるような使い方でこのクルマを楽しみたい」という阿野さん。最高・最速のAvantをふだん使いにできるのも、AudiのS/RSモデルの魅力なのだ。
(Text & Photos by Satoshi Ubukata)