Audi e-tron/e-tron Sportbackに追加されたハイパフォーマンスモデルをチェック。その実力は?

画像1: 【ミニ試乗記】Audi e-tron S Sportback

今回試乗したのは、SUVクーペの「Audi e-tron S Sportback」。通常のAudi e-tron Sportbackが前後それぞれに1基の電気モーターを搭載するのに対し、この「S」では、フロントアクスルに150kWの電気モーターを1基、リヤアクスルに132kWの電気モーターを2基搭載することで、加速性能とハンドリング性能をともに高めているのが特徴である。

Audi e-tron Sportbackの概要については上記のニュースをご一読いただくとして、初めて目の当たりにする実車は、スリットが設けられたワイドなフロントフェンダーやオプションの22インチホイール、さらにブラックスタイリングパッケージなどにより、精悍なルックスを手に入れていた。Sportbackの低く流麗なルーフラインとあいまって、スポーティさが際立つ。

一方、他のSモデル同様、黒を基調とした室内はスポーティさと上質さを兼ね備えており、Sモデルが洗練された最上級グレードであることを再認識させられる。

さっそく走らせてみると、アクセルペダルを浅く踏むだけで、軽々とスムーズに発進する。アクセルペダルの動きに即座に反応して余裕あるトルクを発揮する電気モーターだけに、スピードの上下が激しい街中でもラクに流れに乗れるのがうれしいところだ。

ハイパフォーマンスモデルだけに、高速道路の合流などの場面でも加速は余裕たっぷり。さらに、Sレンジに切り替えると、パワーメーターの表示に“BOOST”の文字が加わる。この状態で、アクセルペルを床まで踏み込むとブーストモードが起動し、スポーツカー顔負けの鋭い加速を見せてくれる。そんな状況でも、高いトラクションのおかげでクルマの姿勢は常に落ち着き払っているのがquattroらしいところだ。

オプションの22インチホイールを装着するにもかかわらず、乗り心地は実にマイルドで、目地段差を超えたときなどのショックも巧みに抑え込んでいる。走行時の挙動も実に落ち着いており、標準のアダプティブエアサスペンションスポーツの仕上がりには舌を巻くばかりだ。

この日はワインディングロードを走る機会があったが、Audi e-tron S Sportbackのハンドリング性能にも驚かされる。コーナリング時には2基のリヤモーターを独立して制御することで旋回性能を向上させる“電動トルクベクタリング”機構により、Audi e-tron S Sportbackはまさに“オンザレール”の運転感覚! コーナーの途中から出口に向かってアクセルペダルを踏み込んでいくと、後輪駆動車のようにリヤが振り出すような感覚を伴いながら、しかし、実際には非常に高いグリップによって不安なくコーナーを駆け抜けるのは、リヤスポーツディファレンシャルが備わる他のS/RSモデルのよう。エンジン車でのquattroの長い経験が、このAudi e-tron S Sportbackに受け継がれ、さらに進化したといえる出来映えである。

画像4: 【ミニ試乗記】Audi e-tron S Sportback

Audiの最先端が楽しめるクルマ……それがAudi e-tron S Sportbackなのである。

(Text & photos by Satoshi Ubukata)

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