2021年11月2日、AUDI AGはフラッグシップモデルの「Audi A8」のマイナーチェンジを発表した。
現行型の4代目Audi A8が登場したのは2017年7月のこと。デビューから4年が経過し、初のマイナーチェンジが実施された。
最新モデルは、シングルフレームグリルがよりワイドな形状となったのをはじめ、フロントバンパーやヘッドライトのデザインがよりアグレッシブに。一方、リヤデザインは、横いっぱいに広がるライトストリップによって、より印象的になった。
エクステリアを特徴づけるライトには、デジタルマトリクスLEDヘッドライトと、OLEDリヤライトを採用。デジタルマトリクスLEDヘッドライトはマトリクスLEDヘッドライトをさらに高精細かつ高精度にしたもの。ビデオプロジェクターなどに用いられるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)技術を利用し、ヘッドライトユニットに組み込まれた100万個のデジタルマイクロミラーを、5000分の1秒単位で制御することで、高精細な光を路面に照射。周囲を走るクルマへの光を正確にカットすることで、ハイビームの照射範囲を広げ、夜間のドライブをより快適に。また、高速道路でロービームを利用する際、自車のレーンを明るく照らす「レーンライト」や、車線の中央を示す「オリエンテーションライト」により、安全に車線内に留まることをサポートする。
標準装備のOLEDリヤライトは、有機ELを用いたリヤコンビネーションライトで、注文時に2種類のリヤライトシグネチャーから好みのものを選べる。また、ダイナミックモード専用のライトシグネチャーが用意されている。
マイナーチェンジを機に、Audi A8として初めてS lineが設定された。
パワートレインは、3.0 TDI(210kW/286ps)、3.0 TFSI(250kW/340ps)、4.0 TFSI(338kW/460ps)に加えて、3.0 TFSIエンジンと電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドのTFSI eが用意される。
スポーツモデルの「Audi S8」も同時にマイナーチェンジを実施。搭載される4L V8ツインターボの4.0 TFSIエンジンは、420kW(571ps)を発揮し、0-100km/h加速は3.8秒を達成する。
(Text by Satoshi Ubukata)