2020年11月。本国イタリアで発表された「ランボルギーニ ウラカンSTO」。それからわずか数日で日本でも発表! たしか2日後とか!?
そこからさらに約1年が経ち、ついに日本で、しかもサーキットでの試乗が叶いました。
「ウラカンSTO」は、5.2L、V10エンジンを搭載する「ウラカン」のレーシングカー「スーパートロフェオ」のストリートバージョン。つまり、サーキットも走れる公道バージョンで、レーシングカーのテクノロジーをたっぷり注入。
ポイントは最新のテクノロジーと軽量化です。エンジンにはランボルギーニのモータースポーツ部門「スクアドラコルセ」のノウハウが注がれ、徹底的に軽量化するために、ボディパネルの75%はカーボンファイバー製に。フロントボンネットはバンパー一体化の「コファンゴ」を採用し、空力にも貢献。フロントガラスも30%軽量化し、シートやフロアマットにもカーボン素材を使用。ブレーキはブレンボ製 。タイヤはブリヂストンの専用タイヤ「ポテンザ スポーツ」で245/30R20というサイズです。
当然、試乗はサーキットでしょ♬
場所は富士スピードウェイ。この試乗会は2日間にわたって開催されたらしく、前日はおそらく自動車メディアが中心。私は2日目のライフスタイルメディアの枠で参加。午後はカスタマーイベントだったようです。
新型ウラカンSTOは全部で6台。そのうち2台は同じ赤のカラーリングなので、5つのボディカラーのバリエーションが勢ぞろい。お披露目で使われた水色×オレンジのボディカラーもあります。ちなみにこちらのクルマたちはこの試乗会が終わったあと、イタリアに帰ってしまったそうです。
私が最初に試乗したのはマッドグレーに黄色のアクセントが入ったボディカラーのもので、カッコイイ系。フロントガラスはかなり軽量されているとのことでサイドガラスにカメラを設置。4点式のシートベルトを装着し、いざスタート! ドライブモードは「STO」「Trofeo」「Pioggia」の3つ。「STO」のAutoで走ろうと思っていたら、久しぶりのランボで設定の仕方をすっかり忘れ、「STO」のMTモードで走行。パドルシフトでの操作です。これはこれでシフトチェンジのときに響く迫力のあるエンジン音で気分がアガリます。しかし、スタートして1コーナーを過ぎたあたりで事件勃発! 心配していた車載カメラが落ちてしまうという……。しかも、最終コーナーからの立ち上がりのシフトが高くてストレートの直線でスピードが上がらす。
2周目はそのあたりを踏まえて立ち上がりに注意したらいい感じに。3回目のストレートはなかなかイイ感じになったと思います。
気を取り直して次の回へ。今度は「STO」のAutoモードで。クルマの動きやスピード感覚が体に馴染んできると、少しづつスピードが高くなりますが、しっかりタイヤが踏ん張ってくれているので、安定感抜群。むしろスピード感は薄くなり、気が付いたら250km/h。に。
なんて思っていたら、この日、ブリヂストンのお仕事で珍しく試乗会に参加していた元F1ドライバーの鈴木亜久里さんの横に同乗させていただくことに。
亜久里さんは、私が10代の頃から知っている方。私が「チェッカーモータース」イメージガールのコンテストに出場したとき、その審査員でした。もちろん、亜久里さんがランボルギーニのエンジンを搭載する「ラルース」でF1に参戦し、鈴鹿で3位表彰台に上がったレースも鈴鹿のスタンドで見ていました。
現在は、「ARTA」の代表&総監督としてSUPER GTの500クラス/300クラスに参戦し、日本のレースシーンで活躍しています。
そういえば何度か、サーキットでの同乗体験もさせていただいていますが、久しぶりの同乗~☆彡
亜久里さんにとってもホンダ車以外では10年ぶりのサーキット試乗だそうですが、ランボルギーニでサーキットを走るのは30年ぶり!とのこと。
その模様は私のyoutubeで公開中★
亜久里さんがドライブするSTOがコースインすると、私に喜んで欲しいと思ったらしく、イイ感じで攻めてくれます。しかし、試乗会の規定で先導車がいなければならなくて、先導車と急接近。実はこの同乗試乗は予定にはない試乗だったため、私はぶつけたりしないかとヒヤヒヤ。これでぶつかったら大変ですから。
しかし、さすがは世界の最高峰レースF1で活躍されていた腕前は、引退した今でも衰えず、亜久里さんにとっては安全マージンの範囲。ストレートを300km/h近くで走っても本人も余裕だしクルマも余裕。というか、スピード感があまり無くて、スピードメーターを見てスピードを確認する感じ。
でも、運転が上手い人の横って楽しいな。貴重な機会をいただき、ありがとうございました! 「もっとゆっくりでいいから」といっても、無理な話ですよね、こんなクルマに乗ったら。30年前のランボルギーニに比べたらエンジンもシャシーも、クルマ自体も、絶対に乗りやすくなっているはずですし。
(Text by Yumi Yoshida)