VOLK RACING G025に待望の18インチが追加になった。さらに新色と期間限定カラーが登場した。
性能と美しさを高い次元で両立したスポーツホイールとして人気を集めているVOLK RACINGのGシリーズ。そんなGシリーズが誇る性能と美しさに、エクストラ(特別)な価値を加えた話題作が、2019年に登場した「G025」である。スリムな5スポークに、軽量化のためのウェイトレスポケットやウェイトレスホイールにより軽量と高剛性を実現。ブレーキキャリパーを見せることを意識したデザインも人気の秘密だ。
デビュー当初は19インチでスタートしたバリエーションは、2020年には20インチ、さらに2021年には待望の18インチが追加となった。これにより、コンパクトセグメントからアッパーミディアムセグメントまでをカバーすることになり、これまで以上に幅広いユーザーに手に届く商品になっている。
さらに2021年には新色の「シャイニングブラックメタル」が加わった。
「シャイニングブラックメタルは、光った黒い金属調という意味です。光沢感のあるシルバーというのは他にもありますが、本当に金属のように見える塗装がようやくできました」と、VOLK RACINGを手がける山口浩司氏は語る。
それを実現するために、「4工程で、4回焼くんです。まずはベースコートを塗って、次に黒を塗って、その上に特殊な金属調のハイメタリックシルバーを塗って、最後にクリアを塗ります。商品の安定性ということを考えると、ハイメタリックシルバーをたくさん塗りたくなりますが、多すぎると下の色が透けて出てこなくなって、単なるちょっと光沢感のあるシルバーになってしまう。このホイールはファイスが4タイプあり、形状に合わせて塗り分け、塗膜の厚みを指定量に管理できたことで、まるで金属のような感じに見えるのです」(山口氏)
今回はグレーのAudi Q2に装着したが、Audi Q2がより精悍なイメージとなった。
一方、深いレッドが大人のエレガンスを感じさせるのが、2021年限定カラー「ボルドーレッドクリア/DC」をまとうG025だ。RAYSでは2020年にも期間限定カラーのダークブルーを発売しており、今回が第2弾となる。
「若々しくありながら、若すぎない大人の赤です。といっても、単なる赤ではなく、スポーク1本1本が光の受け方で表情を変える赤です。これを実現するために、最初にベースコートを塗って、そのあとに黒を塗ります。そして、一度ブラックにペイントしてできあがったホイールをダイヤカットし、そのうえに厳選したレッドのクリアを塗り、さらにマシニングで文字を刻み、仕上げのクリアコートを吹いています。赤く見える部分だけでなく、黒い部分にもレッドのクリアをのせているので、単なるバイカラー(ツートーン)とは違う表情を見せるのです」(山口氏)
実際、暗い日陰と明るい空の下ではまるで違う表情を見せるし、同じ場所でもスポークごとに異なる色に見えるのが、このホイールの存在感を際立たせている。
セダンやクーペといったクルマだけでなく、SUVに似合うのもこのカラーのメリット。ホイールの内側がダークに塗られているので、スポーツモデルのように大きなブレーキローターや立派なブレーキキャリパーを装着しないモデルでも、このホイールと組み合わせることでそれらが目立たなくなるというのも見逃せないところだ。
レギュラーモデルよりも製造にひと手間もふた手間もかかるということで、どうしても限定生産になってしまうというこのボルドーレッドクリア/DCのG025。気に入った方は躊躇せずに早めに注文することをお勧めする。
鍛造ホイールならではの機能性に加えて、輸入車のデザインを際立たせるG025。その進化はこれからも続く。
(Text by Satoshi Ubukata)
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