2021年2月9日(日本時間10日)、AUDI AGは電気自動車のスポーツカー「Audi e-tron GT」を発表した。
これまでAudiは「Audi e-tron」と「Audi e-tron Sportback」の2つの電気自動車を市場に導入してきた。Audi e-tron GTは第3の電気自動車で、4ドアクーペのグランツーリスモである。
全長4.99×全幅1.96×全高1.41mのワイド&ローのプロポーションが、Audi e-tronやAudi e-tron Sportbackとは対照的。4ドアクーペボディには大人4人がくつろげるスペースと405Lのラゲッジスペースが確保される。
床下に搭載される駆動用リチウムイオンバッテリーは、総容量93kWh、使用可能容量が86kWhで、これにより前後アクスルに1基ずつ設置された電気モーターを駆動する。システム総出力が異なる2タイプが用意され、Audi e-tron GT quattroが350kW(476ps)であるのに対し、電気自動車としては初のRSモデルとなるAudi RS e-tron GTは440kW(598ps)とハイパワー。
さらにAudi RS e-tron GTの場合、2.5秒間だけパワーアップ可能なブーストモードを利用すれば、Audi e-tron GT quattroは390kW、Audi RS e-tron GTなら475kWの最高出力が味わえる。
0-100km/h加速はAudi e-tron GT quattroでは4.1秒、Audi RS e-tron GTなら3.3秒という俊足ぶりだ。
Audi e-tron GT quattroの航続距離はWLTPモードで最大488kmを達成する。
サスペンションはダンピングコントロールサスペンションが標準装着され、オプションでアダプティブエアサスペンションやオールホイールステアリング、電子制御リヤアクスルディファレンシャルが用意される。これらオプションはAudi RS e-tron GTでは標準で搭載される。
インテリアは、ドライバーを包む込む“モノポストデザイン”を採用。レザーを使用しないインテリアやリサイクル素材の活用など、環境への配慮も見逃せない。
Audi e-tron GT quattro / Audi RS e-tron GTはともに、Audi R8と同じドイツ・ネッカーズルムのべーリンガーホフ工場で生産が行われる。デリバリーは2021年春を予定している。
(Text by Satoshi Ubukata)