2020年11月22日(日)、栃木県のツインリンクもてぎで開催されたピレリスーパー耐久シリーズ2020第4戦「もてぎスーパー耐久 5Hours Race」に、Audi driving experienceの#33 Audi RS 3 LMSが参戦し、Audi勢最上位の3位で、表彰台を獲得した。
スーパー耐久のST-TCRクラスには、#22 WAIMARAMA KIZUNA Audi RS 3 LM3(キズナ/千代勝正/安田裕信/大草りき組)と#65 REBELLION Mars Audi RS 3 LMS(松井猛敏/加藤正将/下山征人/山崎洋輔組)がレギュラー参戦しているが、今回はAudi driving experienceの#33 Audi RS 3 LMSがスポット参戦している。
ドライバーは中原英貴選手、富田竜一郎選手、柳田真孝選手、藤井優紀選手の4名。第4ドライバーの藤井選手はAudiオーナーで、2020年9月に開催された「Circuit trial Time trial session」で優勝し、このレースへの参加権を獲得している。
決勝前日の21日に行われた予選では、#33 Audiがクラス2番手。また、#65 Audiがクラス4番手、#22 Audiが5番手に。クラストップは、#97 Racer ホンダーカーズ桶川 DOME CIVIC(遠藤光博/中野信治/大津弘樹/小出峻組)が獲得している。
5時間の決勝レースは、22日の午前11時にスタート。#33 Audiは柳田選手がスタートを担当し、約1時間半を走行したのち、トップで藤井選手にステアリングを託す。
第2スティントを担当した藤井選手は、2分6秒〜7秒のペースを保ちながら、約1時間で28周を走り、3番手の中原選手にバトンタッチした。
走行後、藤井選手は、「プロのタイムの1秒落ちくらいをひとつの目標にして走りました。今回、初めてのTCR車両で、初めてもてぎを走り、それくらいのタイムが出せたのは良かったと思います。富田選手や柳田選手からも、2分6秒から7秒あたりでコンスタントに走るようアドバイスをいただいていましたので」と感想を述べる。
S耐は初めてというが、「S耐のような大きなレースに出るのは初めてでしたが、予想していたとおり、トラフィックの処理や、速いマシンの抜かせ方が難しかった。単に速く走ればよいというわけではないので、それがとても良い経験になりました。こういうことは、たくさん経験してなれていきたいですし、機会があれば今後もレースに出たいと思います」(藤井選手)
このレースウィークの自身を100点満点で評価してもらったところ、藤井選手は「木曜日からのレースウィークを全部含めると、もうちょっとタイムが出せても良かったかなと思うので、まあ50点くらいですかね」となかなか厳しいが、「もっと上を目指したいと思っていますので。来シーズンはTCRジャパンやスーパー耐久への参戦を検討しています。たくさんレースに出て、頑張りたいと思います」と、頼もしい答えが返ってきた。
藤井選手にとって今回のレース参戦が貴重な体験になったのは確かで、これをきっかけに、大きく飛躍することを期待する。
レースは、第4スティントを担当した富田選手が3位に順位を上げ、Audi RS 3 LMS勢では最上位で表彰台を獲得。クラス優勝は#290 F・Link Home CIVIC(植松忠雄/井出有治/川端伸太朗組)。
(Text & photos by Satoshi Ubukata)