2020年2月28日、Audiは「Audi e-tron/e-tron Sportback」のハイパフォーマンスモデルとなる「Audi e-tron S/e-tron S Sportback」の駆動コンセプトを明らかにした。
e-tronのSモデルには、フロントに1基、リヤに2基のモーターを採用。トータルの出力は320kW、トルクは808Nmで、8秒間だけ370kW／973Nmを発揮するブースト機能を搭載する。0-100km/h加速は4.5秒だ。
フロントは124kW（ブースト時150kW）のモーターが前2輪を駆動。一方、リヤのモーターは左右輪をそれぞれ独立して駆動することが可能だ。リヤ2基の出力は合計で196kW（ブースト時264kW）である。
通常走行時はリヤモーターのみが作動。大きな加速が必要な場面や、滑りやすい状況ではフロントモーターが作動する。リヤモーターは左右独立して制御可能で、コーナリング時には左右輪のトルクを変えることで旋回性能を向上させる“電動トルクベクタリング”機構を搭載。これにより、ドリフト走行を行うことも容易で、quattroは新しい時代を迎えることになった。
e-tronのSモデルには、標準で20インチ、オプションで最大22インチのホイールを用意。スポークのあいだから顔を覗かせるブレーキキャリパーには赤いSランバス（ひし形のAudi Sportエンブレム）が記される。
e-tron Sモデルのインテリアはダーク系カラーで統一され、ステアリングホイールやドアシルにはSバッジが装着される。シートは、Sランバスのエンボス加工が施されたレザー／アルカンターラのスポーツシートが標準で、ランバスパターン レザースーパースポーツシートや空調機能付きパーフォレーテッド レザー カスタマイズド コンツァーシートがオプションで用意される。
(Text by Satoshi Ubukata)
