2019年3月10日、香港でフォーミュラE第5戦が開催され、「Team Audi Sport ABT Schaeffler」のルーカス・ディ グラッシが2位表彰台を獲得した。
決勝レースは、7番手からスタートしたアウディ カスタマーチーム「Envision Virgin Racing」のサム・バードが終始上位をキープ。終盤にはトップを走るアンドレ・ロッテラー(DSテチーター)を追いつめる展開になり、残り2周でロッテラーのマシーン接触。パンクによりマシーンを停めたロッテラーに代わり、トップに立ったバードが真っ先にフィニッシュラインを通過した。
ところが、くだんの接触がペナルティの対象になり、バードには5秒が加算されて6位に降格した。
これにより、5番手からスタートし、3番手でゴールしたディ グラッシが2位にポジションアップ。さらに、3位にはEnvision Virgin Racingのロビン・フラインスが入った。12番手スタートのダニエル・アプトも4位でこれに続いた。
レース後、ディ グラッシは、「冷静さを保ったことが良い結果に繋がりました。フォーミュラEで通算29回目の表彰台を獲得することができて誇りに思いますが、それだけではありません。このレースシリーズが開催されたということ自体が素晴らしいことだと思います。私にとって、今日のレースは最高の瞬間となりました」とコメントした。
アウディ モータースポーツ代表のディーター・ガスは、「4台すべてのAudi e-tron FE05がトップ5でフィニッシュラインを越えました。これは、アウディにとって、素晴らしい結果としかいいようがありません。今日のレースは、コースが湿っている状態でスタートして、徐々に乾いていくとう難しいコンディションの中、アクシデントが多発しました。私たちのドライバーは、レース全体を通して力強いパフォーマンスを示し、ミスを犯しませんでした。そして、特に決勝レースでは、マシーンの戦闘力の高さを再び示すことができました」と述べた。
フォーミュラE第6戦は、3月23日に、中国の海南島にある三亜で開催される。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Audi Sport)