140523-YH2-5.jpg「レースは技術の実験室」と位置づけ、モータースポーツ活動に情熱を注いできたAudiが、ここ日本でタッグを組んだのはヨコハマタイヤ。日本の、そして、世界のモータースポーツを支えてきたヨコハマタイヤの取り組みについて、話を伺った。 今回取材したのは、ヨコハマタイヤのモータースポーツ活動を統括するヨコハマ・モータースポーツ・インターナショナル株式会社の代表取締役副社長・宮本知昭氏と、開発部開発1グループ グループリーダーの藤代秀一氏だ。

----ヨコハマがモータースポーツに取り組む理由は?

宮本:タイヤメーカーがモータースポーツ活動に取り組むのにはいくつか理由があります。ひとつは技術力を高めるため。もうひとつは企業の広告として。SUPER GTについては「技術開発の場」として捉えています。

----「レースは技術の実験室」というAudiの考え方と同じですね。

宮本:モータースポーツ活動を通じて、先進的な素材を試したり、そのつくりかたを研究したりと、いろいろなことが実験できますからね。

藤代:タイヤを構成するゴムやスチールコードなどの材料は、横浜ゴムの開発部門とともに開発を行っています。さらに、タイヤを解析したり、計測したりする技術も、モータースポーツの現場では欠かせません。ここで得られた技術はレース用タイヤや市販の乗用車用タイヤだけでなく、トラック/バスタイヤや建機用タイヤにも応用できるものなのです。

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---- ヨコハマの取り組みの特徴として、さまざまなレースにタイヤを供給していることが挙げられますね!

藤代:参加型のカテゴリーから世界選手権まで、モータースポーツのさまざまなカテゴリーを幅広く支えているのは、私どもの特徴ですね。

宮本:ユーザーに近いところでは「ADVAN NEOVA」のようにサーキットも走れるスポーツタイヤがありますし、日本の「Sタイヤ」やラリータイヤも扱っています。さらに、一定の条件を満たせばモータースポーツユーザーが購入できるスリックタイヤを扱っているのもヨコハマの特徴ですね。

----現在はどんなレースにタイヤを供給していますか?

宮本:世界規模ではWTCC(世界ツーリングカー選手権)がヨコハマのワンメイクです。それ以外にも、世界中のさまざまな国で行われているレースをサポートしています。

藤代:ヨーロッパで行われているGTマスターズも全車にヨコハマタイヤが装着されています。また、アメリカで最近注目を集めているラリークロスは今年からヨコハマのワンメイクになりました。

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宮本:「GT3」マシーンが主役となるレースに積極的にタイヤを供給しています。GTマスターもそうですし、日本のSUPER GTのGT300クラスやスーパー耐久のST-Xもそう。GT3は世界共通で使われるクルマなので、いろいろな場所のGT3レースに関わっていきたいと思っているんですよ。

藤代:マカオのF3も、30年以上にわたってヨコハマがタイヤを供給しています。ヨコハマが最初に供給した年のウイナーがアイルトン・セナでした。

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----もちろん日本でもヨコハマなしではモータースポーツは語れませんよね!

宮本:日本では、SUPER GTをはじめ、スーパー耐久やスーパーカーレース、ラリー、ジムカーナ、カート、86のワンメイクレースなど、さまざまなレースにタイヤを供給しています。F3もヨコハマのワンメイクです。エントラントに負担をかけないという意味で、タイヤはワンメイクという流れになっています。そうなると安定した品質でタイヤを提供するのが課題になりますね。一方、勝った、負けたという戦いも面白いわけで、そういう意味ではSUPER GTはとてもやりがいがあり、最も力を入れているレースですね。

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アマチュアからプロまで、幅広くモータースポーツを支えているヨコハマ。彼らにとってSUPER GTとはどんな存在なのだろうか? 次回に続く......

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Yokohama Rubber Co.,Ltd, Satoshi Ubukata)

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