130301-A3G-04.jpg2013年3月1日、アウディAGは「アウディA3スポーツバックg-tron」を発表した。 「g-tron」という聞き慣れない名前を持つこのモデル、その正体はCNG(天然ガス)で走る自動車だ。

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アウディが手がける最新の天然ガス車には、ガソリンの1.4 TFSIをベースとしたエンジンが搭載されている。最高出力110ps、最大トルク20.4kgmを誇り、最高速:190km/h、0-100km/h加速:11秒をマークする。100km走行あたりのCO2排出量はわずか95g。

ラゲッジスペースのフロアには2個のガスボンベが置かれ、最大7kgのCNGを蓄えることが可能。タンクには「ultraライトウェイトテクノロジー」が投入され(!?)、従来に比べて1個あたり27kgの軽量化に成功したという。航続距離は400kmだが、いざというときにはガソリンを使ってさらに900km走ることが可能である。A3スポーツバックg-tronはいわゆる"バイフューエル"車なのだ。

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といっても、バイフューエル車そのものが目新しいわけではない。アウディはこのA3スポーツバックg-tronとともに、「アウディe-gas」プロジェクトを進めている。

e-gasとは、再生可能エネルギーによってつくられるメタンガスのことで、たとえば風力発電により発生させた電気で水を電気分解して水素をつくり、その水素からメタンガスを生成する。その際、CO2を原料とすることにより、e-gasでA3スポーツバックg-tronを走らせた場合は、100km走行あたりのCO2排出量は30gを切ることになる。
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アウディは、ドイツ国内にe-gasプラントを建設しており、完成は間近。これが稼働すれば、1台のA3スポーツバックg-tronが年に1万5000km走行するとして、1500台ぶんの燃料がまかなえるという。

また、メタンガスの原料として生成される水素は、将来、水素自動車が普及した場合の燃料と考えられており、アウディのe-gasプロジェクトは今後さらに広がりを見せそうだ。

(Text by Satoshi Ubukata)

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