AudiとPorscheは、電気自動車の新しいプラットフォーム「プレミアムプラットフォームエレクトリック」を共同で開発し、2021年のニューモデル投入を目指している。
「プレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)」を採用する新型電気自動車として、3つのモデルファミリーが誕生する予定で、3つの車両プロジェクトのうち2つをAudiが、残り1つをPorscheが主導する。開発拠点は、インゴルシュタットとヴァイザッハで、Audiから約550人、Porscheから約300人の開発者が参加。その数は今後さらに増える予定だ。
柔軟性の富むPPEは、ローフロアモデル(セダン)にもハイフロアモデル(SUV)にも適用が可能だという。
PPEについてPorscheのオリバー・ブルーメ会長は「これらの挑戦に自社だけで取り組めば、コストは3割程度高くなっていたはずです」と述べている。
Audiのルパート・シュタートラー会長は「PPEは、私たちの未来にとってカギとなるものです。自動車産業において類を見ない今回のコラボレーションにより、クルマの特性、ゼロエミッション、収益性のすべてが理想的な組み合わせになります。つまり1+1が3になることを意味しています。当社は、財務的及び技術的な強さより、競合他社よりも一歩抜きん出た存在となっています。今回のコラボレーションはきわめて順調に進んでいます。両社ともに、明確に差別化された製品の特徴を出すことが最大の優先事項であると理解しています。Audiはこのチャンスを捉え、デザイン、車両インテリア、ユーザーインターフェイスの各分野において、これまで以上に他とは一線を画したスタイルの実現を目指しています」と語っている。
AudiとPorscheの協力は、今後ますます盛んになりそうだ。
(Text by Satoshi Ubukata)