140509-S3 Sedan-3.jpgAudi A3シリーズのトップグレード「Audi S3 Sedan」に試乗。最上級のプレミアムコンパクトセダンはどんな印象? ハイパワーエンジンとquattroを搭載するスポーツグレード「Sモデル」。その最新メンバーであるAudi S3 Sedanが日本への上陸を果たし、ステアリングを握ることができた。

Audi S3 Sedanは、Audi初のプレミアムコンパクトセダン「Audi A3 Sedan」がベースのスポーツバージョンであるとともに、最上級グレードという役割を担うクルマだ。

一番の特徴は、ボンネット下に収まるエンジン。EA888シリーズのなかで最強のスペックを持つこの2.0 TFSIエンジンは、最高出力280ps、最大トルク380Nm(38.8kgm)の実力を誇る。これに、6速Sトロニックとフルタイム4WDのquattroが組み合わされる。

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Audi S3 Sedanの外観は、スポーツモデルでありながら実にスタイリッシュに仕上がっている。主張しすぎないのがSモデルの伝統だ。それでいて、ダブルバーのシングルフレームグリルやアルミルックのミラーカバーなど、Sモデルであることをさりなげく主張していて、Audi A3オーナーから熱い視線を浴びるのは必至である。

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一方、インテリアも、Audi A3 Sedan本来の上質さを受け継ぎながら、たとえばエアベントをさらに美しい仕立てとしたり、エンジンスタートボタンを赤で縁取りするなど、スポーティさと高級感を高めている。専用デザインのスポーツシートやフラットボトムのステアリングホイール、ブースト計が設けられたメーターパネルなど、オーナーの心をくすぐるアイテムも見逃せない。

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そんなAudi S3 Sedanのドライバーズシートに収まり、件のスタートボタンをプッシュすると、威勢のいいエキゾーストノートとともに2.0 TFSIエンジンが始動した。

さっそく走り出すと、アクセルペダルを軽く踏んだだけでも豊かなトルクを発揮する2.0 TFSIエンジンのおかげで、実に軽快な動きを見せる。1.8 TFSIでも余裕があるが、この2.0 TFSIエンジンはそれをはるかに上回り、とても頼りになる印象だ。それでいてターボの効き方は自然で、湿式クラッチタイプの6速Sトロニックともに、スムーズな運転をサポートしてくれる。

しかし、ドライバーがその気になれば、2.0 TFSIエンジンは乾いたエキゾーストノートを伴いながら、実に力強い加速を見せてくれる。とくに4000rpmを超えたあたりからは2.0 TFSIエンジンが勢いづくが、そこはquattro、強大なトルクを余すところなく路面に伝えるから、安心してアクセルペダルを踏み込める。さすが、Sモデル!

一方、ハンドリングは、直進安定性とコーナーでの俊敏な振る舞いが見事に両立されている。そもそもquattroだけに直進性は優れており、また、前:マクファーソンストラット、後:マルチリンクのサスペンションは軽快なハンドリングをもたらすのだが、このAudi S3 Sedanには、ステアリングの中立付近ではスロー、少し切るとクイックなギア比となるプログレッシブステアリングが採用されており、おかげで高速道路を巡航する場面ではさらに優れた直進性を、一方、ワインディングロードでは俊敏な動きを実現しているのだ。

オプションのマグネティックライドを装着した試乗車は、スポーツサスペンションが標準のAudi A3 Sedan 1.8TFSI quattroよりも明らかに硬めの乗り心地となるが、キャビンに伝わるショックは上手くカドが取れており、十分快適なレベルを保つ。

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ということで、パワーとスポーツ性に加えて、洗練されたスタイルと走りを手に入れたAudi S3 Sedan。クルマが好き、運転が好きというAudiファンなら、ぜひ一度試乗することをお勧めする。ただし、その魅力を知ってしまうと、後戻りできなくなるかもしれないので、くれぐれもご注意を!

(Text by Satoshi Ubukata)

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