150827-A6-5.jpgマイナーチェンジしたAudi A6 Avantを試乗。quattroのエントリーグレードとなる2.0 TFSI quattroの実力は? Audiの中核モデルであるAudi A6がマイナーチェンジを実施し、日本上陸を果たした。その内容については150827-A6-2.jpg
エクステリアに比べるとインテリアの変更は控えめ。それでも、MMIがAudi connect/Audi connect Navigatorに対応したり、メーターパネル内に地図表示が可能になるなど、うれしい進化がたくさんある。

一方、エンジンは、従来quattroのエントリーモデルには2.8 FSI、すなわち、自然吸気の2.8L V6エンジンが搭載されていたのに対し、新型では"ダウンサイジングコンセプト"のもと、6気筒から4気筒に、排気量は2.8Lから2Lにサイズダウンになった。

そうなるとやはり気になるのが2.0 TFSIの走り。Audi A6 Avantの余裕あるボディに対し2Lエンジンで本当に大丈夫なのか? 不安を抱きながら走り出してみると......。

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2.8 FSIのスペックは、最高出力204ps/5250〜6500rpm、最大トルク280Nm/3000〜6500rpm。これに対し、2.0 TFSIは250ps/5000〜6000rpm、370Nm/1600〜4500rpm。最高出力、最大トルクともに2.0 TFSIが優っているうえに、最大トルクの発生回転数も低いのだ。

実際に運転してみると排気量ダウンのデメリットはなく、それどころか低回転からスムーズかつ必要十分なトルクを発揮する2.0 TFSIは2.8 V6よりも扱いやすく思える。1500rpmを超えたあたりからはさらにレスポンス良く、力強くなり、1830kgのAudi A6 Avant 2.0 TFSI quattroを気持ちよく加速させてくれる。

2.8 FSIには回転を高くしたときに自然吸気V6エンジンらしい高揚感があるが、2.0 TFSIに足りないのはそのくらい。新たに「アコースティックガラス」を採用したことで室内の静粛性が向上し、アッパーミディアムクラスらしい上質さを確保したことも、2.0 TFSIの好印象に貢献しているのだろう。

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一方、走りについては試乗車の走行距離がまだ3桁ということや、S lineパッケージを装着していたこともあって、やや硬めの乗り心地を示した。それでもS lineスポーツサスペンションは案外ストローク感もあり、また、マイナーチェンジ前の2.8 FSI quattroに比べて軽快感がアップしているのがうれしいところだ。

気になったのは255/40R19と19インチホイールの組み合わせが多少重たい印象で、荒れた路面や目地段差でバタつくことがあった。このあたりはもう少し距離が伸びたところでどう印象が変わるのか、再度確認したいと思う。

ということで、結論としては2.0 TFSIを採用したことのデメリットは見あたらなかった。「どうしてもV6がいい」という人にとっては、選択肢が3.0 TFSIだけになったのを寂しく思うかもしれないが、実際に2.0 TFSIを運転してみれば4気筒ターボ派/ダウンサイジング派へ宗旨変えすることは十分ありうる。

そのあたりはぜひ実際に試乗して、ダウンサイジングのパイオニアであるAudiの実力をご自身の目で確かめてほしいものだ。

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(Text by Satoshi Ubukata)

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