131118-A3-2.jpgAudi A3 Sportbackには、2種類の1.4 TFSIエンジンが用意されています。ウチのは122ps版ですが、遅れて140psのCOD(=シリンダー・オン・デマンド)仕様が日本上陸を果たしました。 試乗用の広報車が用意されたという情報をキャッチし、さっそく借り出しました!

ミサノレッドが鮮やかなAudi A3 Sportback 1.4 TFSI cylinder on demand。名前が長いので、以下、1.4T CODということで(笑)

広報車にはオプションのパノラマサンルーフとMMIナビゲーションシステムが装着されていて、そのため、素のモデルとはルーフの色が異なり、また、フィンアンテナが着いていますが、1.4Tとの外観上の違いはタイヤサイズとアルミホイールのデザインくらい。細かいところでは、1.4Tがダイナミックサスペンションを装着するのに対し、1.4 CODではスポーツサスペンションとなるため、最低地上高が15mm低くなっています。

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インテリアの写真はありませんが、基本的には1.8 TFSI quattroと同じ。違いはquattroのバッジがないことくらいです。

1.4T CODの特徴は、なんといってもそのエンジンです。1.4Lという小排気量から、最高出力140ps/4500〜6000rpm、最大トルク25.5kgm/1500〜3500rpmを発揮する頼もしいヤツ。それでいて、20.0km/Lの燃費(JC08モード)を達成しています。これは122ps版の1.4Tを上回る数字です。

パワーと燃費を両立するのが、COD、すなわち、気筒休止システムです。あまり大きなトルクを必要としない走行状況で、決められた条件を満たすと、4気筒のうち2気筒を休止して効率を高めているのです。

このエンジンは、すでにフォルクスワーゲンの「ゴルフ・ハイライン」や「ポロ・ブルーGT」に搭載されていて、また、ヨーロッパではAudi A1でも選ぶことが可能です。

さっそく走らせると......ウチの1.4Tとは明らかに力強さが違います。1.4Tでも十分トルクがあり、不満はないのですが、この1.4T CODはさらに軽々とAudi A3 Sportbackを加速させてくれます。1.4Tで気になる1000rpmを少し超えたあたりの籠もり音や振動はすっかり解消され、一方、高回転まで気持ちよく吹け上がるのも1.4T CODの魅力です。

1.4Tよりもパワフルでスポーティでありながら、燃費は1.4Tよりも良好。都内の通勤でチェックしたところ、平均車速26km/h、エアコンオフという状況で13.6km/Lをマーク。1.4Tに比べて5%程度、良好な燃費です。高速でも、比較的な平坦な場所で19〜21km/L台の数字を示していましたから、1.4Tよりも1割くらい燃費がいいようです。

ゴルフ・ハイラインの経験から、ある程度この燃費は予想していましたが、実際に体験するとちょっと悔しい(笑)

ところで、ゴルフ・ハイラインでは2気筒運転時にメーターに「2シリンダーモード」と表示されるのですが、Audi A3 Sportback 1.4 T CODではその表示がありません。マニュアルを見ましたが、表示されるという記述が見つかりませんでした。なので、2気筒かどうかは瞬間燃費で判断するしかありません。ゴルフの場合は2気筒モードに切り替わると多少振動が増えるので、慣れるとメーターの表示を見なくてもわかるんですが、Audi A3 Sportbackは振動やノイズが抑えられているのか、まるでわからないのです。

エンジン以外の部分では、スポーツサスペンションと225/45R17インチタイヤを採用する1.4T CODはやや乗り心地が硬めで、目地段差を越えたときにはそれなりにショックが伝わってきます。ウチの1.4Tはきわめて快適な乗り心地でありながら、フラット感も十分、バランスの良さでは1.4Tに軍配が上がります。

結論としては、よりスポーティなクルマをお望みなら1.4T CODは魅力的な選択肢です。シートや内装などがグレードアップされているとはいえ、39万円というエクストラが悩みどころですが(笑)

(Text by Satoshi Ubukata)

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