Volkswagenは、オーストリア・ヴェルターゼーで開催されてきたGTIミーティングにおいて、ファンに向けた特別なコンセプトカーを数多く発表してきた。その中でも象徴的な存在が、2013年に公開された「Golf Design Vision GTI」と、2014年に登場した「Golf GTI Roadster」である。いずれも503PSを発生する3.0L V6ツインターボを搭載し、量産GTIの枠を大きく超えた性能を提示したワンオフモデルである。

画像1: 【50 Years of Sporty Golf】GTI Concept Vehicles

Golf Design Vision GTI(2013年)

2013年に発表されたGolf Design Vision GTIは、Golf7 GTIをベースにモータースポーツでの使用を想定したスタディモデルである。搭載されるエンジンは3.0L V6ツインターボTSI。最高出力370kW(503PS)、最大トルク560Nm(4,000〜6,000rpm)を発生し、4MOTION(4輪駆動)とDSGを介して路面へと伝達される 。

0-100km/h加速は3.9秒、最高速度は300km/hに達する。この数値はスーパースポーツカーに匹敵するものであり、GTIの概念を再定義する性能と言える。

デザイン面では、Cピラーとサイドスカートを外側へ独立したボディエレメントとして拡張。大幅にワイド化されたトレッドと専用20インチホイールを収めるための造形であり、2007年の「Golf GTI W12-650」を想起させるアグレッシブなスタンスを持つ。サーキット走行を想定したスポーツサスペンションも備え、単なるデザインスタディに留まらない実走行性能を備えていた点が特徴である 。

Golf GTI Roadster(2014年)

翌2014年に公開されたGolf GTI Roadsterは、さらに異色の存在である。もともとはソニー・コンピュータエンタテインメントのレーシングゲーム「Gran Turismo 6」向けに、デジタル空間専用モデルとして開発された“Vision Gran Turismo”企画の一台だった。ゲーム誕生15周年を機にVolkswagenが協力し、バーチャルモデルを現実世界へ具現化したのである 。

パワートレインはDesign Vision GTIと同様、3.0L V6ツインターボTSIで最高出力503PS、最大トルク560Nmを発生。7速DSGと4MOTIONを組み合わせ、1,420kgの軽量ボディを0-100km/hわずか3.6秒で加速させる。最高速度は309km/hに達し、GTI史上最速クラスのパフォーマンスを実現した 。

最大の特徴はそのボディ形式である。完全なオープン2シーターとし、フロントウインドウを極端に低く抑えたフォルムはレーシングプロトタイプを思わせる。量産Golfの面影を残しながらも、造形はほぼ別次元のスーパーカー領域に踏み込んでいる。

コンセプトが示したGTIの可能性

これら2台のスタディは、市販化を前提としたモデルではない。しかし、GTIというバッジが内包する拡張性を明確に示した点に意義がある。

Design Vision GTIは、量産ハッチバックをベースにしながらスーパースポーツカー級の性能を与えた「究極進化形」を提示した。一方のGTI Roadsterは、デジタルとリアルの融合という新たな開発アプローチを体現し、ブランドとゲームカルチャーを結び付ける試みでもあった。

いずれも共通するのは、Golfというパッケージングの中に、想像を超えるパフォーマンスと造形表現を封じ込めた点である。GTIは単なる高性能グレードではなく、Volkswagenにとって実験的かつ情熱的な象徴であることを、これらのコンセプトカーは明確に物語っている。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Volkswagen AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。

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