2025年10月28日、フォルクスワーゲンは、「Golf GTI」史上最強のエンジンを搭載する「Golf GTI EDITION 50」の予約注文を欧州で開始した。

「Golf GTI EDITION 50」は、2026年に迎えるGTIの50周年を祝うアニバーサリーモデルとして開発された。初代「Golf GTI」が登場したのは1976年。それ以来、GTIの名は世界中でスポーティハッチバックの代名詞となり、累計生産台数は250万台を超えている。今回の限定モデルは、その歴史の節目を飾るにふさわしい性能と特別装備を備えている。
搭載される2.0L直列4気筒ターボエンジン(EA888系)は、従来の「Golf GTI Clubsport」(日本未導入)と比べて25PS向上し、最高出力325PS/最大トルク420Nmを発揮。0-100km/h加速はわずか5.3秒、最高速度は270km/hに達する。サスペンションは前:マクファーソンストラット式とリヤ:4リンク式の組み合わせで、標準仕様でもDCCアダプティブシャシーコントロールを備え、車高は標準のGolfより15mm低められている。ホイールは19インチの「Queenstown」アルミホイールを装着し、足元の存在感を際立たせる。



より高い運動性能を求めるユーザーに向けて、「EDITION 50 GTI Performanceパッケージ」も設定された。このパッケージでは、ブリヂストン製Potenza Raceセミスリックタイヤ(235mm幅)を装着した19インチ鍛造ホイール「Warmenau」を採用。さらに、チタン製サイレンサーを備えるR-Performanceエグゾーストシステム、キャンバー角をマイナス2度に設定した新設計のパフォーマンスシャシーが組み合わされる。これにより車高はさらに5mm低く、車重も最大30kg軽量化されるという。
フォルクスワーゲンのテスト兼開発ドライバーであるベンジャミン・ロイヒター選手は、2025年4月にこの仕様のGolf GTI EDITION 50をニュルブルクリンク北コースでテストし、7分46秒13という、量産Golfとして最速のラップタイムを記録した。GTIの象徴である「走り」を改めて実証する結果となった。
インテリアもアニバーサリーにふさわしい特別仕様だ。伝統のチェック柄シートは濃緑のディテールを配し、レッドのシートベルトを組み合わせてスポーティな雰囲気を演出。多機能レザースポーツステアリングには「50 Years GTI」バッジが装着され、7速DSG用のパドルシフトを備える。外観では、ルーフスポイラーやドアミラー内側に「GTI 50」ロゴを配置し、ブラックルーフやブラックミラーハウジング、ブラックのエキゾーストフィニッシャーが専用装備される。サイドシルにはブラックからトルネードレッドへとグラデーションするサイドストライプを施し、GTIらしい力強い印象を強調している。

ボディカラーは全5色で、定番のピュアホワイト、ムーンストーングレー、グレナディラブラックメタリックに加え、専用色としてダークモスグリーンメタリックとトルネードレッドを用意する。標準仕様でもIQ.LIGHT(マトリックスLEDヘッドライト)やダークティンテッドガラス、レッド仕上げのホイールセンターキャップなどを装備し、特別感を際立たせている。
フォルクスワーゲンは2026年、GTIブランドの50周年を迎えるにあたり、「Golf GTI EDITION 50」を象徴的な一台として位置づけている。現行Golf世代の中で最もスポーツ性を高めたこのモデルは、GTIの伝統を継承しつつ、時代に合わせて進化を遂げた“最後の内燃GTI”となる可能性もある。ブランドのDNAを体現するこの特別なGolfが、2026年のアニバーサリーイヤーを彩ることになるだろう。
価格はドイツ本国で54,540ユーロ(約960万円)からで、2026年第1四半期よりデリバリーが始まる予定である。

(Text by 8speed.net Editorial Team / Photos by Volkswagen AG)
※本記事はプレスリリースをもとに、一部AIツールを活用して作成。編集部が専門知識をもとに加筆・修正を行い、最終的に内容を確認したうえで掲載しています。


