2025年7月28日、フォルクスワーゲン、シュコダ、セアト/クプラ、フォルクスワーゲン商用車の量販4ブランドで構成される「ブランドグループ・コア」が、2025年上半期に売上収益を前年同期比5.0%増の約724億8000万ユーロに伸ばしたと発表した。

画像: VWの量販4ブランドの収益が改善

2025年上半期、厳しい市場環境や米国の輸入関税引き上げの影響を受けて、販売台数は1.3%増の252万7000台にとどまったものの、営業利益は前年並みの34億5500万ユーロを確保した。背景には新型モデル投入による商品力向上や、生産能力の高稼働、工場コスト削減など、合意済みの構造改革施策の着実な実行がある。

ブランドごとの状況は次のとおり。

フォルクスワーゲン乗用車

中国を除く販売台数は152万1278台と前年並み。「ID.3」「ID.4」「Polo」「Tiguan」「T-Cross」の販売増や、新型「Tayron」の好調な市場投入により、売上収益は3.0%増の434億4800万ユーロ、営業利益は20.3%増の11億300万ユーロとなった。営業利益率は2.5%(前年2.2%)。

シュコダ

世界販売は13.6%増の50万9400台と好調で、欧州では乗用車販売第3位に浮上。EVおよびPHEVの販売比率は22.8%に達した。売上収益は150億7000万ユーロ(+10.4%)、営業利益は12億8,500万ユーロ(+11.8%)、営業利益率は8.5%。

セアト/クプラ

販売台数は1.7%増の30万2600台となったものの、売上収益は2.0%減の76億ユーロ。中国生産の「CUPRA Tavascan」に対するEU輸入関税や原材料費の上昇、主要市場での競争激化が影響し、営業利益は3800万ユーロに減少(前年は4億600万ユーロ)。

フォルクスワーゲン商用車

販売台数は3%減の22万4436台ながらも、売上収益は8.70億ユーロ(+7.6%)に増加。とくに「ID. Buzz」シリーズの販売が前年同期比約70%増と好調で、受注も42%増加。営業利益は2億700万ユーロ、営業利益率は2.4%(前年7.9%)。

今後の見とおしとしては、2025年下半期は、製品と価格面での改善により上半期よりも好調になると見込む。また、セアト/クプラが主導する「Electric Urban Car Family」プロジェクトは計画どおり進行しており、2026年から約2万5000ユーロのEVを欧州市場に投入予定。フォルクスワーゲン、クプラ、シュコダから計4車種をスペインのマルトレルおよびパンプローナ工場で生産し、ライフサイクル全体で約6億5000万ユーロのシナジー効果を見込む。中期的には、ブランドグループ・コア全体で営業利益率8%の達成を目指す。

(Text by 8speed.net Editorial Team)

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