2019年末から製造され、2024年春にリニューアルされた「Golf8」。ノーマルバージョン、「GTI」、「Clubsport」に続き、今度は「R」が登場した。

※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。

画像1: 【Auto Bild】新型「Golf R」を徹底チェック

新型Golf Rはデザインとインフォテインメントが改良され、最高出力は333PS(従来は特別仕様車のみ)となった。すでに注文を受け付けており、10月から販売店に並ぶ予定である。

価格は、Golf Rが53,795ユーロ(約860万円)から。Golf R Variantは55,065ユーロ(約880万円)から。特別モデル「Black Edition」は58,440ユーロ(約935万円)から。

エクステリア:すべてがモダンに

とくにフロントエンドのデザインが一新され、よりシャープな形状のLEDヘッドライト、イルミネーションが施されたVWロゴ、LEDライトストリップが採用された。ハイグロスブラックのエアロダイナミックエレメントを備えたバンパーは完全に新しい。

サイドにはよりスリムな「R」のレタリング、ミラーカバーにはマットクロームが施され、セパレートシルも採用された。写真の19インチ鍛造ホイールは“ウォルメナウ(Warmenau)”と呼ばれ、追加料金がかかるが、重量はわずか8kg。

ちなみにワルメナウとは、フォルクスワーゲンのR部門があるウォルフスブルクの一地区である。Golf Rのリヤには、新しいLEDライト、変更されたバンパー、ハイグロスブラックの小さなディフューザーが装着されている。

エンジン:2.0 TSIは333PSに

2.0 TSIの最高出力は333PSとなった。Golf Rは0-100km/h加速が4.6秒、Golf R Variantは4.8秒で、最高速度は270km/hに達する。

7速DSGとトルクベクタリング機能付き4MOTIONがそのパワーを余すところなく路面に伝える。

インテリア:通常のゴルフと同じだが

コックピットでは、他のゴルフ同様、12.9インチディスプレイが中央に鎮座する。インフォテイメントが再編成され、大きな話題となったタッチスライダーのセンサー面にはイルミネーションが施された。メーターにはデジタルコックピットプロが標準装備され、自由に設定できる。

画像: インテリア:通常のゴルフと同じだが

ヘッドレスト一体型のスポーツシートは一級品。サイドセクションはアルカンターラのような“ArtVelours”製。カラーコントラストを効かせたセンターパネルの上には大きな「R」のロゴがある。

装備:ドライビングプロファイルに“エコ”が追加された。

“コンフォート”、“スポーツ”、“レース”、“インディビジュアル”に加え、ドライビングプロファイルには“エコ”が追加された。パフォーマンスパッケージ(オプション)には、“スペシャル”と“ドリフト”が含まれる。スペシャルモードはニュルブルクリンク用に設計されており、DCCはレースモードよりも控えめにチューニングされている。

特別モデル「Black Edition」が登場

Golf Rには、ブラックのブレーキキャリパー、テールパイプトリム、アルミホイールを備えたBlack Editionも設定されている。VWのロゴと「R」のバッジもブラックアウトされ、ヘッドライトもダークカラーになる。

画像: 特別モデル「Black Edition」が登場

通常オプションのパフォーマンスパッケージは、Black Editionに標準装備となる。つまり、大型スポイラー、最高速度の250km/hから270km/hへの向上、ドリフトとスペシャルの2つの走行モード、ラップタイマー、加速度計が追加される。

テスト走行:333PSの2.0 TSIはとにかく力強い

Golf R Variantを初めてドライブしたとき、2.0 TSIのレスポンスの良さにとくに驚かされた。力強く回転を上げるエンジンは、奏でるサウンドも実に魅力的だ。

画像: テスト走行:333PSの2.0 TSIはとにかく力強い

ダイレクトで正確なステアリングと繊細なフィードバック、そして素晴らしい乗り心地を提供するシャシーも、非常に心地よい。フォルクスワーゲンらしく、すべてが調和している。

ハードウェアは基本的にGolf Rのままだが、フォルクスワーゲンはソフトウェアに細心の注意を払っている。第一印象はすでにかなりいい。詳細はテストしてみなければわからない。

結論

今回のマイナーチェンジでは、最もパワフルで最速のGolfに新しいデザイン(特にフロント)が与えられ、新しいマルチメディアシステムが搭載され、細部にまでこだわりが感じられるようになった。2.0 TSIは333PSを発揮し、DCCが標準装備されている。最初のテストが楽しみだ。

(Text by Katharina Berndt, Dirk Branke / Photos by Volkswagen AG)

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