「Golf8」がフェイスリフトですべてを改善して登場!
フォルクスワーゲン Golfはまぎれもないベストセラー中のベストセラーだ。1974年の市場投入以来、3,500万台以上が販売されたこのコンパクトカーは、世界でもっとも売れている車種のひとつである。2019年に市場に投入されたウォルフスブクルクのコンパクトモデルの第8世代は、先代モデルの成功をさらに発展させることを意図していた。数字はフォルクスワーゲンが正しいことを証明している – 少なくともドイツ市場では。
※この記事は「Auto Bild JAPAN Web」より転載したものです。
2023年だけで81,000台以上が販売され、Golf8が発売されて以来、ドイツでは合計約40万台が販売されている。これにより、このモデルシリーズは市場でもっとも売れているクルマとなった – 少なくともドイツでは。
批判も多かった第8世代のGolf
しかし、インフォテインメントシステムの技術的な問題で市場投入が大幅に遅れるなど、当初から楽な道のりではなかった。また、8代目は他の部分でも多くの批判に耐えなければならなかった。改良が必要な素材や、不便なインフォテインメントシステムなど、多くの人がGolfはまだ十分に開発されていないと感じていた。
フォルクスワーゲンはこのことを理解し、今回Golfに包括的なアップデートを施した。外観的には、モダンなフェイスリフトが施されているが、素材やインフォテインメントの面ではそれ以上の改良が施されている。最初のチェックで、どのような調整がなされ、どこにまだ改善の余地があるかが明らかになった。
価格
フォルクスワーゲンは価格についてまだ多くを発表していない。フェイスリフトでほぼ常識となっているように、ベースモデルが高くなることはない。Golfは引き続き3万ユーロ(約480万円)以下からスタートする。したがって、ウォルフスブクルクに本拠を置くフォルクスワーゲンがエントリーモデルの価格を29,995ユーロ(約480万円弱)以上に設定する可能性は低い。
GTIバージョンは55,000ユーロ(約880万円)からになりそうだ。市場導入は2024年7月を予定しており、その後、GolfとGolf Variantのフェイスリフトは順次ディーラーに導入される予定だ。
デザイン
ビジュアル面では、フェイスリフトを受けたGolfはかなり慎重にアプローチされている。ウォルフスブクルクに本拠を置くフォルクスワーゲンは、ボディワークには抜本的な変更を加えず、おなじみのフェイスリフトの要素に重点を置いている。スポーティなトップモデルには、マットブラックのGTXエプロンが採用される。
イルミネーテッド フォルクスワーゲンロゴとIQ.LightマトリックスLEDヘッドライト
グロスブラックの大型エアインテークが特徴的なR-Line。少なくともヨーロッパでは、「パフォーマンスヘッドライト」または「IQ.LightマトリックスLEDオプション(いずれもフロントラジエーターグリルに連続したライトストリップを装備)との組み合わせに限られる。
ただし、Touaregなどのようにロゴがリヤに点灯するわけではない。リヤについて言えばフロント同様、リヤエプロンも変更され、新しいディフューザーが装着されている。さらに、16インチと19インチの新しいデザインのホイールも追加された。エクステリアカラーは全11色のうち5色が新たに追加された。
ドライブ
エンジン面では大きな変更はなく、おなじみの1.5リッターと2リッターのガソリンエンジンが継承されている。パワーレンジは、ベースモデルの115psのマイルドハイブリッドから、GTIとGTI Clubsportsの265psまで拡大され、GTI Clubsportsは引き続き前輪で300psを受け持つ。
3気筒とGTDは廃止へ
このプログラムには、システム出力204~272ps(GTE)のプラグインハイブリッド2車種も含まれる。競争力を維持するため、フォルクスワーゲンはハイブリッド車に19.7 kWhの大型バッテリーを搭載する。これにより、従来の約2倍となる約100kmの純粋な電動走行が可能になる。
3気筒のベーシックなガソリンエンジンは廃止され、最上級グレードのGTDディーゼルも廃止された。フォルクスワーゲンが、今回のマイナーチェンジでボンネットダンパーを追加しなかったのは少々残念だ。
装備
Golf8のインテリアもまた、多くの批評の対象となってきた。フォルクスワーゲンは何かを学んだのだろうか? はい!顧客の声を真摯に受け止め、適切な場所で適切な調整が行われている。
つまり、ドアパネルやダッシュボードのソフトタッチの面が大幅に増え、仕上がりも全体的に良くなった。もちろん、下を見下ろしたり、後部座席に座ったりすれば、まだ硬いプラスチックが見つかるだろうが、全体として、新型は一歩前進している。
GTIは引き続き、赤を基調としたカラーアクセントを採用。ステアリングホイールとシートにはコントラストの効いたステッチが施されている。希望すれば、ファブリックまたはレザーのスポーツシートを注文できる。また、トリムエレメントをカーボンファイバー製にすることも、ビジュアルカーボンファイバー製にすることも可能だ。インフォテインメントシステムも一歩前進しているが、これまでは不器用で直感的でなかったため、顧客を悩ませていた。
最大12.9インチのセンターディスプレイを備えた新しいインフォテインメント
そして、ここがもっとも変わったところだ。MIB4によって、ウォルフスブクルクの最新世代のインフォテインメントモジュラーシステムがGolfに導入された。ハードウェアが大幅に改良されたことで、よりスムーズな映像が実現され、グラフィカルな表示も最初はずっとシンプルに見える。
また、10.4~12.9インチと大幅に大型化されたセンタースクリーンが採用されたからだけではない。クライメートコントロールのような重要な機能は、もはやサブメニューに隠されることなく、メインスクリーンと一体化している。さらに、しばしば批判されるモニターの下にあるタッチスライダーは、暗い室内でも正しい機能を見つけられるよう、完全に照明されるようになった。
標準装備となったApple CarPlayとAndroid Autoによるスマートフォンのワイヤレス統合も、使い勝手の向上に貢献している。必要であれば、衛星ナビゲーション、音楽、アンビエント照明、ドライビングエイドなど、もっとも重要な設定をホーム画面のクイックアクセスで直接設定できる。
結論
新しいインフォテインメント、より良い素材、新鮮な外観: フォルクスワーゲンはGolf8のアップデートの際、顧客の批判を真摯に受け止め、適切な調整を行った。近々行われる初テストでは、すべての変更が本当にすべてを良くしたかどうかが分かるだろう!
(Text by Sebastian Friemel / Photos by Volkswagen AG)