2023年7月10日、「オールメイド・イン・ジャパン」を貫く数少ないホイールメーカーの「RAYS」から、CE28Nの後継モデルにあたる「CE28N-plus」がデビューした。

RAYSのニューモデル「CE28N-plus」を装着したGolf8 GTI
CE28N-plus誕生の背景について
1999年に発売され、さまざまな派生モデルやマイナーチェンジを繰り返し、現在にいたった「CE28N」。"強さ"がコンセプトの「TE37」に対して、軽さがコンセプトとなる「CE28N」。
実質的なライバルともいえる両モデルは、モータースポーツの世界では「耐久レースのTE37、スプリントレースのCE28」また「スカイラインなどのハイパワーターボモデルはTE37、シビックやS2000などのNAエンジンを搭載するコーナリングマシンはCE28N」といった棲み分けが自然とできていった。
TE37と同様に、1999年当時とは比べものにならないほど車重やエンジン出力が増加し、それに呼応してタイヤのグリップも向上。また、ノーマルの段階で大径のブレーキが採用された結果、ホイール本体にもさらなる持久耐力強度や耐衝撃といった強度性能の向上が求められることとなった。
そこで、2021年にCE28Nのフルモデルチェンジが検討されたという。

株式会社レイズ 代表取締役社長 三根茂留氏

日産自動車株式会社 アンバサダー 田村宏志氏

企画部チーフの渡邉氏のプレゼンテーションから「CE28N-plus」に対する熱の入れ具合が伝わってくる

MC担当は沢すみれさん

取材当日、山野哲也選手(手前)および井入宏之選手(奥)がゲストとして参加。

トークセッションでは、山野選手と井入選手がCE28N-plusを装着後の印象を語る。

ショートコースで井入選手がドライブするCE28N-plusを装着したテストカーに同乗。井入選手は「CE28N-plusに交換してからサーキットを走るとクルマの動きが違う。高負荷時にも変形しないホイールだ」と評する。


CE28N-plusの基本&開発コンセプト
●基本コンセプト:
TE37がTE37SAGAへ継承した「変えないコト=デザイン」そして「変えるコト=性能」を、CE28N-plusでも踏襲
●開発コンセプト:
1.CE28Nから正面のデザインは変更しない
2.軽量モデルであることは継続(TE37SAGAから当初はマイナス600g)
3.強度基準(JWL/VIA、JWL+R Spec2)
4.ノーマルリム形状へ変更(TE37SAGAと同一形状リムを採用)
*余談だが、両モデルの最新の位置づけは
・TE37SAGA S-plus:驚異の強度と剛性によるダイレクト感
・CE28N-plus:ライトウェイト設計が生み出すシャープ感
と、それぞれのキャラクターに分けられる

ホイールとしての性能は向上させつつも、デザインは先代モデルとほぼ同じ。CE28Nファンとしては嬉しい限りだろう
CE28N-plusの主なスペック
・工法:鍛造1ピースホイール
・安全規準:JWL+R スペック2
・カラー:ダイヤモンドダークガンメタ(MM)、シャイニングブロンズメタル(SJ)
・OPカラー2:MMカラーの¥3,300up(税込)、ハイパーブルー(HL)、ハイパーレッド(HR)、レーシンググリーン(IG)は¥4,400up(税込)。特約店のみの取り扱い
・付属品:バルブ
・別売品:センターキャップ、ボルト車用専用パーツセット
・ローレット加工

「CE28N-PLUS」のカラーバリエーション。ダイヤモンドダークガンメタ(MM/左)、シャイニングブロンズメタル(SJ/右)
CE28N-plus × Golf8 GTI装着イメージ
取材当日はmaniacsのデモカーであるGolf8 GTIに「CE28N-plus/ダイヤモンドダークガンメタ(MM・18インチ)」への装着が実現。新製品発表会の会場内に展示された。
Golf8系に「CE28N-plus」を装着した状態をイメージしやすいと思うので、ぜひ参考にしていただきたい。








(Text & Photos by Toru Matsumura)