フォルクスワーゲン乗用車ブランドは、3月15日、2022年度の特別項目計上前営業利益は26億ユーロに増加し、営業利益率は3.6%に増加と発表した(2021会計年度:22億ユーロ/3.2%)。

画像1: フォルクスワーゲン、2万5,000ユーロ未満のEVの他、高効率な内燃エンジンを搭載した製品も年内に発売予定

フォルクスワーゲン ブランドは、2030年までにヨーロッパにおける電気自動車のシェアが約80%になると予想しており、早ければ2026年までに10車種の新しい電気自動車が発売される予定。その中には、「ID. 2 all study」として世界デビューする、2万5,000ユーロ未満の電気自動車も含まれているという。

画像2: フォルクスワーゲン、2万5,000ユーロ未満のEVの他、高効率な内燃エンジンを搭載した製品も年内に発売予定

2022年の財務結果を発表するプレゼンテーションの場で、フォルクスワーゲン最高経営責任者(CEO)のトーマス シェーファー氏は「昨年、私たちは困難な経営環境下でフォルクスワーゲンを成功に導くと同時に、戦略レベルで実施すべき課題に取り組みました。フォルクスワーゲンは、変革の時代において、良好なポジショニングを構築しており、戦略を迅速かつ一貫して実行しています」と述べている。

画像: フォルクスワーゲン最高経営責任者(CEO)トーマス シェーファー氏

フォルクスワーゲン最高経営責任者(CEO)トーマス シェーファー氏

フォルクスワーゲン最高財務責任者(CFO)のパトリック アンドレアス マイアー氏も「昨年は、非常に大きな地政学的不確実性、物価およびエネルギー価格の急騰、サプライチェーンの混乱、中国におけるパンデミックの悪影響などに企業活動が影響を受けました。しかし、コストを削減し、利益を増やすための対策が効果を発揮し、この困難な環境の中で堅調な結果につながりました」と強調している。

画像: フォルクスワーゲン最高財務責任者(CFO)のパトリック アンドレアス マイアー氏

フォルクスワーゲン最高財務責任者(CFO)のパトリック アンドレアス マイアー氏

電動化攻勢を加速

2022年に、フォルクスワーゲンは全世界における電気自動車の販売台数を、前年比23.6%増となる約33万台に増加させたという。BEVのシェアは北米でも同様に増加し、2030年までに55%に引き上げることを目標としている。さらに、フォルクスワーゲンは、2026年までに10車種の新しいBEVモデルを発売する予定。

そのうち、4車種の新しい電気自動車(第2世代の「ID.3」、スポーティな「ID.3 GTX」、ロングホイールベースの「ID. Buzz(アイディ.バズ)」、そしてフラッグシップモデルの「ID.7」)が、間もなく登場する予定。また、コンパクトセグメントに「ID.2 all2 study」を、手頃な価格の電気自動車のプレビューモデルとして公開。このモデルのベース価格は、2万5,000ユーロ未満となる予定だ。

フォルクスワーゲン工場が電気自動車の生産能力を拡大

フォルクスワーゲンの生産体制の変革が急速に進んでおり、ドイツのエムデン工場は、今年の夏から完全な電気自動車の生産工場に改装されるという。その結果「ID.4」に加えて「ID.7」の生産を開始。今年の秋からは、新世代の「ID.3」もウォルフスブルク工場からラインオフされる予定。

2023年に効率的な内燃エンジン搭載モデルの発売を予定

新しい電気自動車と平行して、高効率な内燃エンジンを搭載した製品が2023年に発売される予定だ。その一例として、北米における「Atlas」4の新バージョン、ブラジルにおける「Virtus」、「Tiguan」および「Passat」となる。

電気自動車と内燃エンジン搭載モデルの需要は高い水準で推移しており、ヨーロッパだけでバックオーダーは66万台。その中には約10万台の電気自動車(ID.モデル)が含まれているという。

(Text Toru Matsumura)

This article is a sponsored article by
''.