フォルクスワーゲン グループは、2月6日、世界各国に設置した急速充電ポイントのグローバル ネットワークに関する中間報告をまとめ、2022年末時点で、グループが2025年までに設置を計画している4万5,000か所の急速充電(HPC)ポイントの3分の1以上、最大350kWの出力を備えた合計約1万5,000基の急速充電器がネットワークに接続されていることを確認できたと発表した。
フォルクスワーゲン グループ テクノロジー担当取締役兼フォルクスワーゲン グループ コンポーネント最高経営責任者(CEO)のトーマス シュマル氏は「フォルクスワーゲンは、数年前に世界的な急速充電ネットワークの構築を開始しました。私たちは現在、北米、中国、ヨーロッパに1万5,000か所の急速充電ポイントを設置し、e-モビリティを推進する先駆的企業となっております。これは、業界およびエネルギー部門のパートナー企業と共同で達成した成果です。充電は、e-モビリティの前提条件であるだけでなく、将来的に大きな可能性を秘めた戦略的ビジネス分野でもあると考えています。今後は、このネットワークをさらに拡大する予定です」とHPCの設置に関して強調している。
フォルクスワーゲンとそのパートナー企業は、2025年までにネットワークのHPCステーションの数を4万5,000か所に拡張する計画を立てており、その内訳は、ヨーロッパが1万8,000か所、北米が1万か所、中国が1万7,000か所とされる。
充電およびエネルギー担当シニア バイス プレジデント(SVP)のエルケ テンメ氏は、「私たちの目標は、e-モビリティを誰もが利用できるようにすることです。私たちが力強いパートナー企業と共にこれまでに達成した成果は、今の戦略で進んでいる道の適性を証明してます。私たちは協力し合えば、持続可能で誰もが利用できる未来のモビリティを形成することができます」と述べた。
フォルクスワーゲン グループは充電とエネルギーを中核事業に転換
グループCEOのオリバー ブルーメ氏は「10-point plan」の中でも充電およびエネルギー分野を将来における基本的事業であると強調。
公共急速充電ステーションの世界的なネットワークの構築に加えて、フォルクスワーゲン グループ テクノロジーのラインナップはフォルクスワーゲン独自のウォールボックスから柔軟に設置可能な急速充電ステーション、充電サービス、革新的でスマートなグリーン電力料金など、個人から企業まで、あらゆる充電ソリューションを網羅。
また、電気自動車をモバイルパワーバンク(移動可能な蓄電装置)として電力網に統合することにより、ドライバーのために付加価値を生み出すことにも取り組んでいるという。
(Text Toru Matsumura)