ついに日本上陸を果たした新型「ゴルフGTI」を、ひとあし先に箱根でファーストインプレッション。その出来映えは?

画像1: 【ミニ試乗記】ゴルフGTI

1976年の発売以来、“ホットハッチ”の定番モデルとして常に注目を浴びてきたゴルフGTIが8世代目に生まれ変わり、2021年の年の瀬に日本でも発表にこぎ着けた。

その概要は上のニュースをご一読いただくとして、今回、箱根で開催されたメディア試乗会でステアリングを握ったのは、Discover Proパッケージ、テクノロジーパッケージ。そして、DCCパッケージが装着された一台。オリックスホワイトマザーオブパールエフェクトのボディカラーに、フロントグリルに配されるレッドのストライプが映える。

運転席のドアを開けると、GTIには欠かせないタータンチェックのスポーツシートが目に入る。オプションでレザーシートが用意されるが、GTIにはこのファブリックシートがよく似合う。

運転席に身を委ねると、専用デザインのステアリングホイールと、中央に回転計が大きく表示される液晶メーターが気分を高めてくれる。

まずはコンフォートモードで走り出すことにする。前述のとおりオプションのDCCパッケージが選択された試乗車は、タイヤが標準の225/40R18から235/35R19に1インチアップされているのだが、可変ダンパーのDCCのおかげで、しなやかな動きと落ち着いた挙動を見せる。直前に乗った17インチタイヤを履く「ゴルフTDI Active Advance」よりも、むしろ乗り味は心地よく思えるほどだ。

画像9: 【ミニ試乗記】ゴルフGTI

245psを発揮する“EA288 evo4” 2L直列4気筒直噴ターボエンジンは、低回転から余裕あるトルクを発揮。先代に比べて、低回転域でアクセルペダルの動きに対する反応が向上し、さらに扱いやすくなった印象である。アクセルペダルを大きく踏み込むと、3000rpm手前から力強さを増し、そこから一気に6000rpm超の高回転までスムーズかつ勢いよく吹け上がっていく。7速DSGのシフトマナーも好ましい。

ただ、かつてゴルフ7GTIクラブスポーツを所有していた者としては、中高回転域でもう少しパンチがあるといいなと思うのだが、そんな人には新型ゴルフGTIクラブスポーツや「ゴルフR」を用意しているのがフォルクスワーゲンのしたたかなところだ。

画像10: 【ミニ試乗記】ゴルフGTI

ワインディングロードでは、例によって鋭く切れ込む感じこそないが、軽快にコーナーをクリアするハンドリングにゴルフGTIの真髄が感じられる。新型ゴルフGTIには、電子制御油圧多板クラッチ式のフロントディファレンシャルが標準で搭載されるようになったが、タイトコーナーから脱出する場面ではトラクションが実に高く、アンダーステアを抑えながらしっかりと加速できるのがうれしいところだ。

その効果はゴルフ7GTIパフォーマンスやゴルフ7GTIクラブスポーツをさらに上回る印象で、ハンドリングマシーンとしてのゴルフGTIは、モデルチェンジによりさらにその性格を際立たせたといえるだろう。

画像11: 【ミニ試乗記】ゴルフGTI

(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Satoshi Ubukata, Kinari Arashima)

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