すでにお伝えしたとおり、愛車のゴルフGTIクラブスポーツに、「Motion Control Beam Tuned by maniacs」(モーションコントロールビーム チューンド バイ マニアックス、以下MCB)を装着しました。

MCBを装着した効果はてきめんで、乗り心地や操縦安定性の向上を確認することができました。

そんなMCBを手がけるアイシン精機の開発陣に、お話をうかがう機会がありました。

画像1: 【GTI Clubsport】MCBで走りはどう変わる?〜Part3

まず、ご覧いただきたいのがMCBの内部の様子。上の写真とは左右がちょうど反対になっていますが、MCBは摩擦力を発生させる摩擦板と、反発力を発生する皿バネで構成されているのがわかります。

画像2: 【GTI Clubsport】MCBで走りはどう変わる?〜Part3

MCB同様、ボディの歪みや振動を低減させて、乗り心地や操縦安定性の向上を図るアイテムとしては、ヤマハが開発した「パフォーマンスダンパー」があります。パフォーマンスダンパーがオイルダンパーによって減衰力を発生するのに対し、MCBでは摩擦板で摩擦力(減衰力)を発生させるのが大きく異なるところです。

この違いが効果の差として現れるとのことで、ロッドがゆっくりと動く場面(0.07mm/s以下)では、オイルダンパーを用いたパフォーマンスダンパーが十分な減衰力を発生できないのに対し、MCBではしっかりと摩擦力を発揮することができます。この領域は、操縦安定性に影響。MCBがコーナリング(ステア操作時)のボディの横揺れの減少や、コーナリング(ステア操作時)のトレース性の向上に大きな効果があるのはこのおかげなのだそうです。

さらに、MCBでは、内部の皿バネによって、ボディの変形を積極的に復元させることができるので、クルマ本来のポテンシャルを発揮しやすいというわけです。

一方、ロッドが速く動く場面(2.5mm/s以上)では、パフォーマンスダンパー、MCBともに十分な減衰力を発生。この領域は乗り心地に影響があり、路面の凹凸がボディに伝わるのを低減したり、目地段差を越えたときのショックを和らげるのに有効です。

つまりMCBは、操縦安定性の向上、乗り心地の向上のどちらにも大きな効果を発揮できるのが特徴なのでした。

ところで、MCBの摩擦板はすり減ることはないのでしょうか? MCBの寿命について聞くと、基本的には15年、20万kmの走行に耐える設計になっているとのことで、車両よりも先にMCBが寿命を迎えることはないようです。

ゴルフGTIクラブスポーツにはこれから先も長きにわたり乗りたいと思っているので、ひと安心です(笑)

現時点ではMCBのラインアップはゴルフ7シリーズのみですが、フォルクスワーゲンやアウディ向けのMCBを担当しているmaniacsによれば、今後、ゴルフ トゥーラン(5T)、シャラン(7N)、T-Cross、アウディA3/S3スポーツバック(8V) といった車両向けの商品開発を進めていくとのことですので、これからの展開も楽しみです。

(Text by Satoshi Ubukata)

This article is a sponsored article by
''.