イタリアの人気アルミホイールブランド「O・Z」が、伝説のアルミホイール「FUTURA」を世界限定50セットで復刻。この貴重なホイールを入手したmaniacsの山下純一氏が、オーゼットジャパン代表の内山晶弘氏と対談し、その復刻の理由を探った。

撮影協力:春華堂 佐藤店 https://www.shunkado.co.jp/shop/sato.php

画像: オーゼットジャパンの内山晶弘氏(写真左)とmaniacsの山下純一氏

オーゼットジャパンの内山晶弘氏(写真左)とmaniacsの山下純一氏

山下:FUTURA(フッツーラ)はといえば、私のなかではVIPカーにワイルドに装着するというイメージが強かったので、その全盛期にはあまり縁がありませんでした。しかし、今回復刻されるのは、ゴルフをターゲットにした1サイズだけでしたし、イメージ映像でもゴルフに装着されていたということもあって、maniacsとしてはどうしても手に入れたいと思ったのです。

内山:FUTURAが全盛のころ、日本ではR32のGT-RやVIPカーへの装着がわりと多く、そのジャンルでは“神ホイール”として崇められていました。一方、輸入車ではフォルクスワーゲンやアウディをはじめ、BMWやメルセデス・ベンツに装着して、超高級な“悪ホイール”という存在でしたね。

画像1: 伝説のO・Zアルミホイール「FUTURA」が現代に蘇った理由とは?

山下:内山さんにとって、このFUTURAは想い出深い商品のようですね。

内山:ええ。すでにバブルが弾けていましたが、全盛期には船便ではまにあわず、航空便で輸入していましたし、入ってくるとショップで取り合いになるほどの人気でした。当時はRally Racing(ラリーレーシング)もあって、伝説といわれるホイールが集中していた時期でした。O・Zは、ラリーファンにとってはRallyRacingで、ドレスアップ嗜好に人にはFUTURAと、さまざまな顔を持っていたんです。

山下:そんなFUTURAの復刻版が、ゴルフをターゲットにしているのはなぜですか?

内山:FUTURAの販売が終了してすでに20年ほど経ちますが、ヨーロッパを中心にいまだにFUTURAの人気が収まりません。それを受けて、5年くらい前からFUTURAの復刻が議論されてきました。そしていよいよ復刻という段階になって、ヨーロッパでいちばんFUTURAを装着していたのがゴルフのユーザーだったことが、このサイズになった理由です。ここ数年、ヨーロッパでFUTURA人気が再燃しているのは、ゴルフに装着してシャコタンでフェンダーがかぶっているような仕様。それこそヴェルターゼー(GTIミーティング)ではよく見られる光景です。オリジナルのホイール以外でも、FUTURAのディスクがあれば、あとは適当にリムを合わせることで、なんとか生きながらえてきたというケースも多いと思います。

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山下:ゴルフに履かせたイメージ映像が使われていたのは、そういうことだったのですね。日本で浸透していたFUTURAのイメージとはずいぶん違います。

内山:装着車種は異なっていても、ヨーロッパ、日本、さらに他の国でも、神的な存在であったということは共通しています。それはさておき、1サイズに絞って復刻させるということで、ゴルフ用でも人気の高い8.5J×19インチ、インセットが45mm、PCDが5-112mmというサイズが選ばれました。

山下:今回は限定50セットですが、購入希望者の数はどのくらいでしたか?

内山:インターネットの専用サイトで2週間ほど募集して、限定数の3倍ほどの応募がありました。最終的には応募者に購入の意思を確認したうえで絞っていきました。

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山下:1本1,400ユーロ、1セットで5,600ユーロという金額を考えるとすごい数ですね。応募が多かった地域はどこですか?

内山:ドイツと北米ですね。あと、スイスも多かった。ゴルフのユーザーがほとんどですが、一部にアウディなどのユーザーもいましたね。

山下:復刻にあたり、こだわったことはありますか?

内山:FUTURAを復刻するにあたっては、デザインを含めて何かしら手を加えることも検討されました。しかし、いろいろとリサーチしてみると、大多数の意見は、オリジナルに忠実なデザインを望んでいました。さらに今回は、当時、AMGやランボルギーニに収めていたのと同じ、鍛造ディスクとスピニングリムという製法を採用しました。

画像6: 伝説のO・Zアルミホイール「FUTURA」が現代に蘇った理由とは?

山下:自分の中ではVIPカーのイメージが強かっただけに、実際にゴルフGTIに装着してみると、FUTURAを履かせたゴルフはとても新鮮に見えます。しかも、最新のゴルフに、レトロなホイールを履かせているので、ある種の違和感があって、それも新鮮さにつながっているのかもしれません。これだけホイールで印象が変わることってなかなかありませんから、インパクトの強さも凄いですね。

内山:Rally Racingと同じで、FUTURAに似たホイールは他にないですからね。FUTURAをどう展開していくのかはこれからの課題です。

画像7: 伝説のO・Zアルミホイール「FUTURA」が現代に蘇った理由とは?

山下:2020年、ホイールの世界もいろいろと変わりそうですね。

内山:FUTURAのように輝きのあるホイールがこのところ流行っています。それにあわせて、O・Zのラインアップも徐々に変わりつつあって、ブラックをマットからグロスに変えてきているなど、輝きのあるホイールが増えています。また、車種によらず、ゴールドのホイールも流行るかもしれませんね。SPARCOブランドでは、Procorsa(プロコルサ)の全サイズでマットブラックからグロスブラックにリニューアルします。Podio(ポディオ)も、日本ではグロス系が売れていますしね。オーゼットジャパンとしては、昨年30周年を迎え、31年目の2020年を新しくスタートできるよういろいろと準備を進めています。2020年は日本市場の再構築の時期にしようと考えていますので、ぜひご期待ください。

画像8: 伝説のO・Zアルミホイール「FUTURA」が現代に蘇った理由とは?

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オーゼットジャパン

■FUTURAに装着したタイヤについて

FUTURAをゴルフGTIに装着するにあたり、コンチネンタルタイヤのSportContact 6 (235/35ZR19)をチョイスした。

SportContact 6は、コンチネンタルタイヤの中では、ウルトラ・ハイ・パフォーマンスタイヤに分類されるスーパースポーツタイヤで、従来モデルに比べて、ハンドリング性能、ステアリングレスポンス、高速走行性能が大幅に向上しているのが特徴だ。

画像: www.continental-tire.jp
www.continental-tire.jp

デビュー時には、SportContact 6を標準装着する「シビックタイプR」がニュルブルクリンク北コースでFF最速タイムをマークしたのも話題となった。

SportContact 6については下記のリンクを参照のこと。
SportContact 6

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