日本特有のアイス路面でのグリップ性能にこだわったネクセンのスタッドレスタイヤが「WINGUARD ice2(ウインガード アイス 2)」。この新製品を実際に「フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン」に装着して実力をチェック。前編ではドライ路面での印象をレポートする。
「SMART CHOICE(良い製品をお求めやすい価格で)」を合言葉に、日本市場でも着々とその存在感を高めているネクセンタイヤが、2018年秋に発売した新スタッドレスタイヤがウインガード アイス 2だ。スノー、アイス、ドライと、さまざまな冬の路面に対応し、なかでもアイス性能を重視した乗用車用スタッドレスタイヤである。
その実現のために3つの新技術、すなわち、「アドバンスド・ソフトコンパウンド」「3Dサイプ」「非対称トレッドパターン」を採用する。
「アドバンスド・ソフトコンパウンド」は、低温域でも柔軟性を失わず、高温域ではゴムの剛性を保つ新開発のソフトコンパウンドで、氷雪路でのブレーキング性能を向上させている。
また、「3Dサイプ」は、接地面を確保しながら、サイプ同士が噛み合うことでブロックの倒れ込みを防ぎ、グリップと走行安定性を確保する。
さらに、「非対称トレッドパターン」を採用し、イン側では雪上のトラクション性能を、アウト側ではコーナリング性能とグリップ力をアップしている。
なお、商品の詳細やサイズラインアップについては、公式サイトをご覧いただきたい。
さて、今回は8speed.netの長期テスト車「フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TDI プレミアム」に装着し、シーズンを通じてその性能をチェックすることにした。標準タイヤと同じ215/55R17サイズを純正アルミホイールに装着。なお、スピードレンジはQ(160km/h)ではなく、T(190km/h)である。
首都圏など非降雪地域のユーザーにとって、ドライ路での印象は非常に重要だ。さっそく走り出して感じたのが、タイヤのしっかり感。スタッドレスタイヤというと、サマータイヤに比べて柔らかく、走行時にややグニャっとするイメージがあるが、このウインガード アイス 2は十分な剛性が確保されている。
それでいて、乗り心地はマイルドで快適。路面とのコンタクトはわりとサラッとしていて、スタッドレスタイヤとしては転がり抵抗が低そう。走行中のロードノイズ/パターンノイズもよく抑えられている。淀みなく転がる真円度の高さもうれしいところで、コンフォート系サマータイヤから乗り換えても、なんら不満はない。
高速道路のドライブでもその印象は変わらない。コーナーを曲がるときや車線変更を行う際も、タイヤの剛性不足にともなう“腰砕け感”は気にならなかった。さらに、直進安定性も十分に高いレベルを確保しており、街中から高速道路まで、快適で安心のドライブが楽しめるタイヤに仕上がっている。
そんなウインガード アイス 2が得意とする氷雪路での性能はどんなものか? 後編では、降雪地域に出かけ、その実力を試してみる。
(Text by Satoshi Ubukata / Photos by Hiroyuki Ohshima)
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