audi_motorsport-090614-1440.jpg第77回ルマン24時間レースが行われ、フロントローからスタートした#1 アウディスポーツ チームヨーストが総合3位を獲得した。アウディは世界でもっとも過酷な耐久レースにおいて、11回の出場で11回目の表彰台獲得となる。
audi_motorsport-090614-1429.jpgやはり24時間レースに初参戦する新型車が優勝することは難しかった。出場した3台のR15 TDIのうち2台は、スタートから数時間後に総合優勝獲得の争いから脱落してしまう。#2、アウディスポーツ ノースアメリカは、"ポルシェカーブ"でコントロールを失いコースアウト。#3 アウディスポーツ チームヨーストはV10 TDIエンジンの高圧インジェクションポンプの交換を余儀なくされ、総合順位大きく落とすことになる。

audi_motorsport-090614-1449.jpg「今回のレースは、我々がイメージしていたものとはかけ離れたものだった。我々は、なぜルマン24時間レースが世界でもっとも過酷な自動車レースだと認められているのか、そしてそこで勝利するためにはあらゆるものを完璧に仕上げていなければならない、ということを、今一度認識した。今回の我々は、明らかにこのような状態ではなかった。新型アウディ R15 TDIは複数の予期せぬトラブルに見舞われたが、我々はその問題すべてを解決するために徹底した分析を行う。しかし、レース後半では我々のマシンの性能の高さを見せることが出来たとも感じている。来年のこのレースのために、完全な準備を進めるつもりだ。」とアウディモータースポーツの責任者ヴォルフガング ウルリッヒはコメントしている。

audi_motorsport-090614-1447.jpg今年の悔しい結果をばねに、来年のアウディスポーツの巻き返しに期待したい。

【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】
Dr. ヴォルフガング ウルリッヒ (アウディモータースポーツ代表)
確かに、今回の結果にはがっかりした。我々はレースに向けて、テストで明らかになっていたR15TDIのポテンシャルをフルに発揮させるに至らなかった。さらに複数の技術的問題にも直面し、驚かされた。結果として、1台のみが表彰台を獲得した。素晴らしいパフォーマンスを発揮していたプジョーにとって、今回の勝利は当然の帰結であろう。我々は問題を解析し、2010年にはより強力な体制となって戻ってくるつもりだ。

リナルド カペロ (アウディR15 TDI #1)
我々はベストを尽くして戦ったのだから、悔しがる必要はないと思っている。今回のライバルは、僕らよりも強かった。今回の負けは、新たな目的を生み出すと同時に、事前にベストだと信じていたものをよりレベルアップする助けになっている。我々がもっとレベルアップ出来るということは、はっきり分かっている。僕は、ドライバーを含めたチーム全員が、明日からの働きでこれまで以上に強くなれるだろうと確信した。

トム クリステンセン (アウディR15 TDI #1)
プジョーの勝利を讃えます。ドライバーはみな素晴らしい働きをし、マシンはさほどの問題もなく24時間を走りきった。これこそが、ここルマンで求められている総てだ。我々は今年3位だったが、それでも誇らしいことだと思う。我がチームの"ベイビー"R15 TDIは、ここと同じく過酷な状況下のセブリングで優勝し、ルマンでの優勝も確実に視野に入っていた。我々はすでに数多くの勝利を収めているし、今回のレースを受けてその目標をより高く設定することになった。すべてのエンジニア、メカニック、そしてドライバーはするべきことをやり尽くした。リナルド(カペロ)とアラン(マクニッシュ)には特に感謝している。私の望みは、8勝の後に一度負けを喫したものの、来年にはリベンジして再び優勝することだ。

アラン マクニッシュ (アウディR15 TDI #1)
当初は総合優勝を飾ってアウディのルマンでの栄光を継続したいと願っていたものの、総合3位の成績には満足している。栄光の継続は、人生におけるすべての良い出来事と同じように、いつかは終わりを告げるものだ。我々は過去2年に渡り、プジョーと激しい闘いを繰り広げてきた。そして今回は、彼らの方が我々より強かったのだ。マルク ジェネ、アレックス ヴルツ、デビット ブラバムにはおめでとうと伝えたい。アウディスポーツを良く知る人たちなら、我々がより強くなるために結束を新たにするだろうということを、感じているだろう。

ラルフ ユットナー (アウディスポーツチームヨースト テクニカルディレクター)
今日の我々は、いつものような完璧さを持ち合わせていなかった。あらゆることが我々の身に降りかかった。チームのクルーは素晴らしい働きをしたし、レース運営やエンジニアリングに生じたすべてのミスを効果的に解決してくれた。3位獲得は、彼らの功績だ。プジョーには優勝おめでとう! と言いたい。プジョーチームは、普段から我々が口にするノーミスレースを実践してみせたのだ。ノーミスの実現に集中し続ければ、100%の強さを持って困難を切り抜けられるというものだ。我々はそのことを見直し、来年はトロフィーを獲得したい!

【ルマン24時間レース 決勝結果】
1. ジェネ/ヴルツ/ブラバム(プジョー) / 382ラップ 24時間 1分45.442秒
2. サラザン/モンタニー/ブルデ(プジョー) / -1ラップ
3. カペロ/クリステンセン/マクニッシュ(アウディR15 TDI) / -6ラップ
4. チャロウズ/エンゲ/ミュッケ(ローラ-アストンマーチン) / -9ラップ
5. パニス/ラピエール/アヤリ(オレカ-AIM) / -12ラップ
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17. ベルンハルト/デュマ/プレマ(アウディR15 TDI) / -49ラップ



(Text by M.Makimura)


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